自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2023/05/15
【聖書:マタイによる福音書 6章 34節】
だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労はその日だけで十分である。
2,3年生は今日から定期テストです。
先日、「世界ことわざ比較辞典」(岩波書店)という本を図書室から借りて読みました。今日はその中から、いくつか紹介したいと思います。
猿も木から落ちる
(どんな名人にも失敗はあるというたとえ)
ドイツ:最高の馬もつまずくことがある
インドネシア:リスも木から落ちる
モンゴル:お相撲さん、太い草に転ぶ
石の上に3年
(我慢強く辛抱すればいつか成功するというたとえ)
韓国:石も十年見つめれば穴があく
英語:忍耐は天国への鍵
ハンガリー:忍耐はバラを運ぶ
犬も歩けば棒にあたる
(何か行動すると、災難にあったり、反対に、思わぬ幸運にあうことがあるということのたとえ)
モンゴル: 犬も動けば骨をくわえる
オランダ: 駆け回る犬は、いずれ食べ物を見つける
スワヒリ: 無駄に行くことは無駄に座っていることと違う
(何かやってみれば何か起きる。しかし、それが幸運か不運かはやってみなければ分からない、という意味でしょうか。)
嘘も方便
(時と状況によっては嘘も許されるというたとえ)
英語:すべての真実を話すべきだとは限らない
ロシア:賢い嘘は、愚かな真実に勝る
中国:優しい嘘は美しい
(相手を思いやる嘘も、時としては必要です。)
一寸の虫にも五分の魂
(小さく弱いものでも、それぞれに命があるので軽んじてはならないというたとえ)
英語:虫でも踏みつければ向かってくる
トルコ:猫はいじめるとお前に飛びかかる
メキシコ:それぞれの雀は心を持っている
韓国:雀が死んでもチュンと鳴く
(小さな存在を軽んじてはいけない、それはどんなに小さな生き物も必死に自分の命を生きているからです。)
三つ子の魂 百まで
(幼児期の性質・性格は大人になっても変わるものではないというたとえ)
フランス:生まれつきの性格は、追い払っても駆け足で戻ってくる
アラビア:小さい頃学んだことは石に刻んだ如し
(生まれつきの性格や幼いころの経験は、その人にとって大きな意味を持ちます。大人は幼い子どもの魂と真剣に向かい合わなければなりません。また人間が自分らしく生きるためには、生まれつきの長所、短所の両方を自分に必要なこととして受け入れなければなりません。)
可愛い子には旅をさせよ
(子どもを育てるためには甘やかさず、自立するために旅に出せというたとえ)
フランス:旅は若者を育てる
グルジア:「可愛い子よ」ばかりでは育たない
インドネシア:可愛い子には旅をさせよ、離れた故郷は愛しつづけよ
アラビア:母ラクダに踏まれて傷つく子ラクダはいない
韓国:愛しい子は鞭一つよけいに打ち、憎い子には餅一つよけいに渡す
七転び八起き
(失敗を繰り返しても挫(くじ)けず、頑張りとおすことのたとえ。)
ラテン語:正義の人は七たび倒れても、また起き上がる
インドネシア:杖(つえ)が折れれば肘(ひじ)をつく(→杖が折れても倒れないという意味でしょうか)
アメリカ:今日倒れても明日立ち上がる
いくつか、ことわざを紹介してきました。
そこには苦しい時代を生き延びてきた人類の智恵が隠されています。
どんな時も、私たちが希望をもって生きるようにそれは教えてくれます。
今、世界は、気候変動による自然災害やいつ来るか分からない地震、さまざまな地域で起きている戦争など大変な状況になっています。
この状況を生き抜くための、何かヒントが得られれば幸いです。
最後にもう一つ紹介します。
明日は明日の風が吹く
英語: 明日は新しい日、 Tomorrow is a new day.
明日は別の日 Tomorrow is another day.
ヨーロッパやアメリカのことわざには、聖書の影響を受けているものが数多くあります。これもその一つです。
今日の聖書です。
「明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。」
人間が抱える悩みには、自分で変えることのできるものと、自分の力では変えることのできないものとがあります。
自分で変えることができることは、勇気を出して変えなければなりません。
しかし、変えることのできないことは、それを受け入れ、神様にその解決をゆだねましょう。
私たちの人生とこの世界の歴史を導いてくださるのは、神様ご自身だからです。
私たちは明日のことで思い悩むより、今日という一日を全力で生きましょう。
それでは、今日からの定期テストにしっかり取り組んでください。
今朝の敬和