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中学生の保護者の皆様へ

2008年9月、新潟市内の中学校で行った学校説明会において、小西校長がお話させていただいた内容を抜粋して掲載いたしました。

敬和学園が教育上大切にしてきたこと

 私はあるとき考えました。
 「敬和学園という学校が教育に当たって、この40年間最も大事にしてきたことは何だろうか?」と、敬和学園も他の学校と同じように全日制の普通科高校ですから、一般的な役割は上級学校に進学をさせることです。それをおろそかにしてきたことはありませんが、そういう一般的な役割ではなく、もっと深い意味で大事にしてきたことは何だろうかということです。
 それを一言で申し上げるなら、「愛する」ということです。学校として、一人ひとりの子どもを徹底的に愛する、それを大事にしてきました。学校を、愛する愛されるという言葉で考えることは、あまりされることはないと思います。でも、お考えいただきたいのは、愛する、愛されるというのは、人間が生きていくために、とても大切なことだということです。
 愛される体験、愛されることを実感することは、生きていく上で必要不可欠なことです。みなさんのお子さんは、中学3年生でいらっしゃいますから、だいたいの人が約9年間学校に通っておられるわけです。9年間、考えてみれば長いです。
 その長い9年間を、愛されていると感じながら過ごしてきたのと、そうでないのとでは、幸せな学校生活かどうか、人間的成長ができているか、といったことで大きな違いが出てくるうはずです。

 私は個人的な形で学校見学に来られた子どもさんに、あるいはオープンスクールで来られた子どもさんに尋ねることがあります。
 「学校から愛されている、愛されたと言う体験を持っていますか?」
 さらに尋ねます。 
 学校が好きですか? 勉強が好きですか? 毎日がたのしいですか?そして、自分のことが好きですか?
 この4つの質問に自信を持って好きと言えることがいくつあるでしょうか。2つ以上あると答えられる子どもさんは幸せな学校生活を送っているということです。「微妙」と答える人もいるでしょう。一つもないという人もいるかもしれません。
 「好き」なことが一つもないのに、それでも学校に行ったり、勉強したりしなければならないのはたいへんです。じつはそういう私がそうでした。
 私ははっきりいって学校が苦手でした。学校生活が楽しいと思えることは思い返してもあまりありません。そして自分が嫌いでした。私はあまり幸せとは言えない学校時代を過ごしたことになります。
 そういう自分を振り返ってみて、気がついたことがあります。それは、私は学校からあまり愛されてこなかったのではないかということです。私にも問題があったのだと思います。たぶん私は変わった子どもだったと思われていたはずです。学校や先生からすれば扱いにくい生徒だったのかもしれません。何を考えているのか、わからなくて、クラスの人からすれば付き合いにくい人間だったかもしれません。そういう意味で愛されない、好かれない子どもだっただろうなと思います。
 そして、その学校の中であまり愛されていないということが、自分で自分を好きになれない、自分自身を愛せなかった大きな理由だとわかりました。愛されていると感じることがあったら、がんばろうとか一生懸命やろうという気持ちが出たでしょう。愛されているという実感が持てていたら、素直な人間になっていて、もう少し勉強したいという気持ちになれたかもしれません。
 愛されると言うのは、言い方を変えれば、必要とされるということです。人間と言うのは自分が必要とされていると思ったら、持っている力や才能をはっきすることができるのです。そして、何より毎日が楽しいと思えたはずです。その私と同じような思いをもって敬和学園にやってくる子どもさんは決して少なくありません。

敬和学園は愛するため、一生懸命になる学校

 敬和学園は入学してきた一人ひとりを「愛するために一生懸命になる学校」だということです。敬和学園は、一人ひとりは違って当たり前と考える、変わっていると思われるところを、その人だけが持っている個性と考えて、真正面から受けとめる学校です。
 子どもたちはそれぞれ主人公であるはずです。一人ひとりの子どもたちは「自分の人生の主人公」だということです。人生において自分以外の誰も主人公になることはできません。敬和学園はそれを学校と言う場所に当てはめて、「生徒一人ひとりを学校の主人公」だと考えています。
 自分が学校生活の主人公だと言われても、すぐには実感がもてないでしょう。自分が学校生活の主人公だと気づいてもらうためには、できるだけ小さい単位で受けとめる必要がありま。そこで敬和学園は小人数教育をしています。
 1学年200人です。他の学校は1クラス40人の5クラスですが、敬和学園は1クラス33人の6クラスにしています。人が少ないと、大勢の時には考えられないのですが、一人ひとりの存在がとても大きく重要になってきます。
  2年生からは個人選択制カリキュラムになります。コース制を敷いている多くの高校は1週間の時間割がクラスごとに決められています。時間割はクラスに1つだと思います。
 個人選択制カリキュラムになると1つのクラスに時間割が33通りあると言うことです。人数分だけ時間割がある、一人ひとり違うと言うことです。その時間割は生徒一人ひとりが先生と相談しながら決めます。自分で選ぶとどういう気持ちになるでしょうか。勉強をさせられるとか、嫌々授業に出るということがなくなります。自分で選んだのだから一生懸命やろうという意欲が湧いてきます。授業が楽しくなります。
 そういう敬和学園で、3年間の自分探しをすることによって、自分で自分を受け入れることができるようになり、それによって自分のよいところがどんどん引き出されていきます。
 高校選びはその人の一生を決めます。愛されながら高校生活を過ごしている子どもさんを想像していただきたいと思います。

一人ひとりが主人公の敬和学園で「自分探し」を

 主人公と言うことで言えば、それが一番感じられるのは行事や集会です。敬和学園は行事を大切な授業と考えています。行事をなるべくしない学校、行事に時間をかけない高校が増えています。それは行事が勉強の妨げになる、行事に時間をとられると成績が下がる、大学進学に邪魔になると考えるからです。
 敬和学園はそういう考えとは逆に、行事が人を大きく成長させる大切な時間と考えています。そして、敬和学園で行事に一生懸命取り組むことが大学進学の力になります。進学先にいわゆる難関校がいくつもあります。そうした大学に敬和学園の生徒は大勢進学するのですが、その方法は、高校に進学するときにも学力テストがある一般試験のほかに、中学の内申書と面接で進学できる推薦と言うのがありますが、大学進学もたくさんの推薦制度があって、敬和学園の生徒はそういう推薦制度を使って難しい大学に進学していきます。
 それらの大学が何を求めているかと言うと、それは高校時代に行事などを通して人間関係をつくれる人、一緒に物事を作り上げていく人、です。 敬和学園で行事をしっかり楽しむことが、大学進学に直結します。
 敬和学園の特徴に「寮教育」があります。全校生徒の3分の1弱が寮生活をしています。敬和学園は全国から入学してきます。寮があるのは遠くから来る人のため、通うのが不便だから寮に入ると考えますが、それはちょっと違います。
 寮教育を受けたくて、寮生活をしたくて敬和学園に来る人がほとんどです。ですから新潟市内の人もたくさん寮に入ります。一番近い人は歩いて10分ぐらいのところから入っています。
 寮生活を通して自分を大きく成長させることができるからです。それと寮生活を通して本当の友だち、自分のことを真底わかってくれる一生ものの友だちをつくることができます。寮生活を通して、どんな人間関係もうまくやっていけるようになれます。
 一人ひとりが主人公の敬和学園で、「自分探し」をしていただきたいと思います。

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