のぞみ寮通信

光風館

2020/06/16

光風 81号「分かっちゃいるが、」

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 写真とは全く関係ない話をさせてください。息子を親元から離した親としての愚痴です。私にも今年高校生になった息子がいます。高校選びに当然、敬和学園の名前もあがりました。生後3ヶ月から敬和学園の敷地内ですごしていたら、志望するのに理由いりません。しかし、親である私は、寮務教師として寮生の成長を間近で見ていて、息子にも寮生活を送ってほしいと心から願ったのです。それにはのぞみ寮ではちょっとビミョーです。親から物理的な距離があるからこそ、なせる成長を知っているからです。

 4月に入学し、一週間で休校になり、帰ってきました。そして、学校が再開し再度寮生活が始まり、3週間になろうとしています。その間、息子から連絡来たのは、「お金を送って」の催促だけです……。こっちはいろいろ聞きたいんですよ。元気なのかに始まり、学校は楽しくて、友達とどんな交わりをしていて、部活は何に入ろうとしていて、勉強はちゃんとついていけるのか、寮生活はどんな感じなのか?聞きたいことはいっぱいあるのに、こっちから掛けた電話をいち早く切りたがる私の子……。

 で、こんな時に思い出すのは、同じことを言っていた男子寮生の保護者に私が返す言葉です。「便りがないのは元気な証拠」分かっちゃいるが、ちょっとさみしい思いをしています。これを見てくださっている男子寮生の保護者の皆様も同じ思いをしているのでしょうか?我が子の親の思いに答えられる成長を待ちたいとおもいます。