のぞみ寮通信

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2020/05/25

寮長日記「本田圭佑選手の 困難との向き合い方」

   「本田圭佑選手の 困難との向き合い方」

2020年5月23日(土)  寮長  東 晴也


 「僕の場合、困難と向き合ってる時間が長いのか、それを楽しめないようじゃ、人生やっていけないと思うんですよね。だから僕がいつも壁にぶつかった時に自分に言い聞かせているのは、『これを体験できるのは世界でオレしかいない』この状況下にいる人間は66億人の中で僕だけなんですよね。『こんな貴重なことはない。目いっぱいやりきれ。目いっぱい生きる』と」(プロフェッショナル仕事の流儀『本田圭佑スペシャル』NHK)
 GW中にたまたま観たテレビでの本田選手(プロサッカー)の言葉だ。この番組は2014年6月に放送されたもので、再放送だった。みなさんにはこの言葉はどのように響くのだろうか。これは、モスクワのチームからイタリア・ミラノにある名門クラブへの移籍交渉が決裂した後の本田選手の言葉らしい。
 夢にまで見た舞台への道が断たれた瞬間、人はそれをどう受け止めるのだろう?本田選手は、この困難を「貴重」と前向きに受け止め、「目いっぱいやりきれ」と自らを精一杯鼓舞しているように、私には見える。
 今、目の前の多くの出来事が、新型コロナウィルス感染拡大のために中止、延期、休業となっている。甲子園も中止。今年の夏の大会に向けて、長くて寒い冬の間にトレーニングを積んできた我が敬和学園生の胸中は察して余りある。この番組によると、実際この数カ月後に、本田選手は念願のイタリア・ミラノの名門クラブへの移籍を実現させた。それは「困難」を「貴重」ととらえ「目いっぱい」やった結果かもしれない。番組では、その過程で、利き足ではない右足でのシュート練習を徹底したと紹介されていた。
 コロナ禍をあえて「貴重」な機会とすれば、あなたにとって「目いっぱいやる」ということは、何をどうすることですか?ワクチンや治療薬が新潟のクリニックにも置かれる頃、あなたの努力の成果が、夢ではなく現実のものとなっているかもしれません。
  「こんな貴重なことはない。目いっぱいやりきれ。」(本田圭佑)