のぞみ寮通信

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2020/04/22

寮長日記 「松任谷由実に学ぶ『社会的距離』」

 「松任谷由実に学ぶ『社会的距離』」

2020年4月21日(火)  寮長  東 晴也

 

 今日の結論は、「『社会的距離』を保てるカッコイイ高校生になろう!」です。
 新型コロナウィルス感染症の政府専門家会議は先月、感染拡大の要因が「①換気の悪い密閉空間、②人が密集、③近距離(密接)での会話や発声」などとして「3つの条件ができるだけ同時に重ならないようにすることが対策になる」としています。この内の②③は、要は「距離」の問題なのです。社会的距離(1.8m)をとりましょう!
 距離の問題といえば、高校生の皆さんにとって切実な問題ですね。想いを寄せている人との距離が縮まらず悲しい思いをした経験は、誰にでも一回や二回はあるでしょう。人生において「他者との距離」は、実に大きなテーマです。
 新型コロナウィルスは、この問題を私たち人類に対して真正面から問題提起しているようにも思えるのです。都市が誕生し、人口が密集すると必然的に人との距離が近くなり、ウィルスの感染リスクが上がります。中国の湖北省武漢市もアメリカのNYも日本の東京も人口1千万人前後の大都市です。京大iPS細胞研究所所長の山中伸弥先生は「ウィルスは人の力を借りてのみ猛威を振るいます」と言っています。新しいウィルスが現代の私たちの生き方に対して、何かを警告しているのでしょうか。
 先日、たまたま耳にした『シンデレラ・エクスプレス』という曲の中で、松任谷由実さんはこの「距離」についてこう歌っていました。
「ガラスに浮かんだ街の灯に 溶けてついてゆきたい ため息ついてドアが閉まる 
 何も云わなくていい 力をください 距離に負けぬよう」
 この詞からは、これから遠く離れて生活しなければならない切なさと共に、距離をとることを受け入れている大人の覚悟が伝わってきます。この「力をください」との願いは、今の私にも共通する願いだと思わされています。力がほしいです。
 他者の命を救うために必要な距離を保つことができるカッコイイ大人になりましょう。