今日のランチ

今日のランチ

2019/10/18

今日のランチ(2019.10.18)

そぼろビビンバ丼・中華サラダ・ワカメスープ・牛乳・ヨーグルト

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 台風19号の被害で今なお苦しみの中にある方々のために祈ります。

 

 先週末、本校9回生の訃報を頂き、お通夜に参列した。卒業後も長く敬和をお支え下さり、同窓会長や理事、学園の評議員もお勤めになった方だった。多くの同窓生をつなぎ、特に草創期の卒業生と、若い卒業生の橋渡し役を買って出てくださった。400名以上入る会場は供花で埋め尽くされ、ご焼香の列は途切れることなく、故人の生前の人徳が偲ばれた。

 

 明けて体育の日。卒業生同士の結婚式にお招き頂いた。若い二人の門出に、それぞれの回生の友人たちが多く招かれ、旧交を温める姿があちこちで見られた。学生時代は紆余曲折いろいろあった二人だが、社会の厳しさと優しさに育てられ、自立した一個人として自信が漲っていた。式の終わり、自らの社会的責任を語った後、周囲への感謝を謙虚に述べた挨拶には、在校時の面影はなく大きく見えた。

 

 私たち敬和の教育は「破れ」だらけである。一人ひとりを大切にする、と宣言しておきながら、向き合おうとする生徒から疎まれ顔を背けられることがある。中々言葉が刺さらない生徒に、冷静さを失うこともある。生徒を真ん中に置き、学校と保護者の両輪でと思いながら、保護者の皆様からのお叱りを頂くことも少なくない。自らの無力さに情けなく思ったことは幾度か知れない。

 

 この週末にあった弔慶二つの出来事は、私たち敬和の教育が有限であることを教えてくれる。人格形成には長い時間を必要とするが、私たちに与えられたのは僅か3年間しかない。この短い時間に全身をかけて耕し、種をまくことしか許されていない。育て収穫するのは社会である。そのことに気付かせてくださった、それぞれの卒業生に感謝する週末であった。

(S・K)