毎日の礼拝
毎日のお話
2019/10/04
井上 哲郎(カウンセラー)
箴言 3章13~15節
姜尚中の『悩む力』は、明治の文明開化に始まった日本人の苦悩について、夏目漱石の著書をひもとき解説する。明治以前は人と人が、宗教、文化、血縁的結合などにより結ばれていた。しかし、科学的思考や合理的思考でそれらがはぎとられ、人間は「我々」から切り離された「我」「私」という単体になった。本来、「自分」は他者との関係の中にしか存在せず、自分を承認してもらうには、他者に対し自分を投げ出す必要があると気付き、姜氏は生きづらさから解放されたという。私達も、他者と共に生き幸福を目指し、自分を投げ出して語り合い分かりあえる関係が大切だ。