のぞみ寮通信

みぎわ館

2019/09/24

みぎわ館 51号《3年生、1年間の委員会お疲れ様会?実施しました》

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 ある夜、3年生たちが1階に続々と集まってきていました。ホールへイソイソ、会議室へイソイソ。そして大量の卵を抱えてキャーキャー。一体何やっているのだろうと思いつつも、私は館内をウロウロ。4階から階段を降り、3階に降り立った時、「ん!?何の匂い!?なんかいい匂いする!ナニナニ!?」と早足で?駆け足で?1階へ。会議室のドアを開けると3年生たちがお鍋を囲んでワイワイ。なんと14人でチキンラーメン14食分を大鍋で作り、20個もの卵を投入し、「大!チキンラーメン大会」が行われていました。「何!?何してんの!?」との私の声掛けに、「委員会1年間お疲れ様会~~~!」と超元気に返答してくれた3年生たち。ご家庭で、14食分のチキンラーメンを作られた経験のある方はきっと少ないのではないでしょうか。その量、「すさまじい」の一言です(笑)。「おいしい、おいしい」と食べていたようですが、どうも苦しくなったようで、委員会お疲れ様会なのに「みんな、おいで~」という優しいお誘いに乗って1年生が乱入し(笑)、最後はみんなでいつもの(?)「ラーメンパーティ」となっていました。

 いつも3年生ってそうなんです。「みんな、おいで!」と自分たち企画の楽しい行事に後輩たちを呼んでくれるのです。「自分たちだけ」にこだわらず、何でもたくさんの仲間と一緒に取り組む方がより楽しい!と心から感じてくれていて、それを広めてくれるのは本当に素敵だと思います。そして、「おいで」と声を掛けてもらえる喜びを知っているから、みんなにも気軽に「おいで、おいで」と声を掛けてくれるのです。喜びや幸せ、優しさをいくらでも分けてくれる3年生の姿は本当に素敵です。そして分けてもらった後輩たちは今度は自分の周りに同じように広めていってくれるんだろうと思います。みぎわ館のこのステキなループ、ずっとずっと続けていってほしいと思います。

 

 

 

《祈祷会》

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 夕礼拝が終わった後、各学年がそれぞれ集まってミニミーティングを行っていました。2年生の部に参加しようかなぁとフラフラしていたら、3年生が「おいで、おいで」と手招きをしていました。「なになに~。」と入っていくと、布団の海の中に漂う3年生たち。その日のお昼休み、みぎわ館3年生Nさんが学校で行われた祈祷会でお話をしたのだそうです。その場に参加したみぎわっ子たちももちろんいましたが、それぞれ担うべき役割があり間に合わなかった仲間もいて、それならみぎわ館3年生全員でNさんの祈祷会のお話を聞こう!と、急きょみぎわ館で祈祷会を行うことにしたのだということで、会議室に集まっていました。(なぜ、布団の海が存在したかは次号をお楽しみに!!)

 夕礼拝後に5分と経たず始まった3年生たちの祈祷会。前奏から始まり、みんなで賛美歌を歌い、Nさんのお話を聞きました。Nさんは中国からのぞみ寮にやってきたの中国と日本のハーフです。これまで生きてきた世界と異なる文化の中で突然暮らすこととなり、同じアジアだし大丈夫だろうと考えていたけれど現実は全く違った。気持ちが通じずとても辛く苦しく悲しい日々だった。けれども、「大丈夫?」と寄り添い続けてくれるみぎわ館の仲間たちがいて、その言葉さえも口先だけだと背を向ける自分に「大丈夫?」と声を掛け続けてくれる仲間がいて、ハタっと本気で私を気に掛けている、本気で私を大事にしてくれていると気が付いた。そこから仲間に助けを求められるようになり、素直に泣いて素直に笑えるようになった。残り少ないここでの生活を、仲間との関わりを大事にしていきたい。と話をしてくれました。

 話の途中で涙ぐみ言葉が詰まるNさん。彼女の背をなでる両サイドに座る仲間と、目に涙をため彼女の話に聞き入る仲間たち。話を聞き終わった時、何とも言えない心地よい静けさがそこにはありました。一人一人がNさんの3年間の歩みと自分の歩みを重ねているかのような、自分にも温かい仲間がいることを改めて認識したかのような、その温かい仲間の一員として自分がいる喜びをかみしめているような、何とも言えない温かい静けさがそこにはありました。そして誰かが、「お祈りもまわそう!」と提案してくれ、共に祈り合って、後奏をもってみぎわ館の祈祷会が行われました。

 心が満たされる、その言葉通りの時間をみぎわっ子3年生たちが過ごしていました。Nさんの話にも、Nさんに心を向ける3年生みんなの様子にも私はとっても心打たれました。彼女たちと共に過ごせる時間も本当に残りわずかです。心の底からの「好きだ~!」がしっかりみぎわっ子たちに届くような関わりを日々大切に、過ごして行きたいと思います。

 

 

 

《礼拝のお話》

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「みんなのためにやれる人になりたい」 S.M(1年生:宮城県出身)

 

 私は夏休みに母がいつもしてくれている家の仕事を10日間ほど手伝ってみました。内容は掃除、洗濯、夕食作り、次の日の朝食の下準備など、朝から晩までたくさん仕事がありました。やってみて、私の両親は共働きなので、母は毎日毎日大変だろうなと思いました。

 私は寮に入り、身の周りの掃除、洗濯など自分でやらなければいけなくなり、当たり前のようにきれいだった家も、干されて片付けられていた洗濯物も、当たり前ではないことに気が付きました。そして母に感謝していました。そして、この夏休みを通してより一層母に感謝しました。

 私は母に「何でこんなに大変な家の仕事をいつもやってくれているの?」と質問しました。すると母は、「家族みんなが快適に過ごすためにやっているの」と答えてくれていました。この言葉を聞いて、私は、家ではもちろん、みぎわ館のみなさんが過ごしやすいように自分の仕事をしっかりとこなし、さらに自分の仕事以外も誰かが大変そうだったら手伝ってあげられるようになりたいなと思いました。それこそ今、世代交代で忙しい時期です。自分の仕事だけで手いっぱいかもしれません。ですが、しっかりと周りにも目を配っていきたいと思います。