今日のランチ

今日のランチ

2019/09/20

今日のランチ(2019.9.20)

ソフト中華麺(和風汁)・イカ天ぷら・ほうれん草胡麻和え・牛乳・ミニクレープ

0920

 

 

 昨日の礼拝で以下のような話をした。200字礼拝とは違う切り口もあろうと思い、ここに要約を再掲する次第である。

 

 平安時代に政権争いに巻き込まれ、左遷された菅原道真公は大宰府で憤死する。怨霊となった道真公は、内裏に夜な夜な魑魅魍魎を引き連れて現れ、ついには日中、清涼殿に雷とともに神火を放つ。恐れをなした時の政権は、陰陽師や僧侶をフル動員し加持祈祷を行い、北野天満宮を建立し、ようやくその怨霊を鎮めるに至った。

 

 この加持祈祷を行った陰陽師は、霊的なものを調伏する際、呪い返しに遭うことを覚悟し、調伏する相手の墓穴の他にもう一つ自分の墓穴も用意させたそうだ。それは、後の世に「人を呪わば穴二つ」という諺として語り伝えられ、呪いの恐ろしさと、人を呪う言葉を安易に吐かないよう厳しく戒める意味で、用いられてきた。

 

 温かい言葉で他者を慮り、自己犠牲によって愛を実現する人となることを人生の大切な目的とするはずの敬和生が、あろう事か今、呪いの言葉を撒き散らしている。夏休み、歪んだ社会やSNSから、呪いの言葉に触れた生徒達にその責任を負わせるわけには行かない。しかし、呪いの言葉は相手だけでなく、自らも蝕むのだ。集団を毀損し、最後には破滅へと導く呪いの言葉を自らから遠ざけて欲しい。

 

 人が発する言葉には「言霊」存在する。これを、マイナスな方面に用いれば「呪い」となり、プラスの方向に用いれば、他者を勇気付け、集団を高みにつれていってくれる。毎朝の礼拝を大切にするというのはそういうことなのだと私は思う。「人を呪わば穴二つ」。一つは向けられた相手が、もう一つは自分が入る墓穴なのだ。恐ろしい戒めを忘れず、呪いを解く柔軟な思考を持ち続ける人であってほしい。

(S・K)