自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2019/01/08
ソフト中華麺（味噌野菜スープ）・アジフライ・中華和え・牛乳・バナナ
明けましておめでとうございます。ランチホールは今日もにぎやかな生徒の声で一杯です。本年も「今日のランチ」をよろしくお願い申し上げます。
先日、進入路脇にマイクロバスを2台停め、高速道路で付いてしまった汚れを洗い流していた。晴れたり急に雪が降ったりする新潟の冬らしい天気だった。見ると、進入路下のバス停に路線バスが着き、キャリーバックを引いた男子が降りてきた。「寮生が帰寮してきたな」と思いつつ、バス掃除を続けていた。
ふと、気付くと2台の間から彼が顔を出した。「よう。お帰り。」と言うと「明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。」と言った。状況から推察するに、私を見つけ、わざわざ新春の言祝を述べてくれたらしい。3年生の彼は「後わずかですけどね。」と微笑み、ガラガラとキャリーバックを引きずって寮へ向かった。
そんな彼だが、入寮直後は不平不満しか言わない生徒だった。行事の度にネガティブな発言をし、クラスのモチベーションを下げる。寮生活の不満を授業担当教師にぶつける。あげく自分がこうなったのは敬和の環境が悪いからだと愚痴を延々と語る始末。級友からも避けられてしまうこともあった。
そんな彼が自然な挨拶をした。あなたを認識していますよ。私はここです、というオープンマインドな挨拶だった。敬和で居場所が出来て、自分探しを懸命にしたのだろう。感情のこもらないマニュアルのような挨拶から、互いの心を通わせる挨拶へ。3年間の敬和生活・寮生活が与えてくれる恵の大きさに改めて気付かされる出来事だった。心が少し温かくなった。
（Ｓ・Ｋ）
