自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2018/12/20
クリスマスランチ
いつもの灰色の冬空。風に煽られるコートの前をかき合せ、背中を丸めて歩く。目に映るのは薄い茶色から濃い茶色までの様々な茶色。私よ、様々な茶色って何なんだ。もっと自分の中に言葉が多くあれば、と思う今日この頃。生徒や保護者の皆様のことを考えると、もちろん、ほっとすべきなのだが、雪もない。アスファルトむき出しの構内。いつもと同じ、色の少ない12月の朝。でも、外が寒く色が乏しいからこそ、チャペルに入った瞬間のふわっとした暖かさとクリスマスツリーの緑、赤や金色が嬉しい。
今朝のクリスマス礼拝は三浦先生のお話だった。真っ暗闇の中では誰もが平等。私は、あんなに大きな声で「リンダリンダ」と叫ぶことができるだろうか。もしも、明日が暗闇の中にあるなら、後ろ向きに歩いたらいいのかもしれない。前を向いて歩いても一寸先は闇。それなら、確かに今、ここにある今日のこのあたたかい記憶と自分がたどってきた足跡を大事にしたい。それを抱えていれば、後ろ向きでも暗闇の中でもなんでも歩いていけるだろうか。
今日のランチはクリスマスランチ。いつものようにランチの列に並び、ドライカレーとフルーツタルトを目にして、嬉しくなってしまった。「今日、ドライカレーなんだ!」と。そして食べ始めて思い出した。事前に給食委員がアンケートをとって考えてくれた特別なもので、私は生徒と一緒になって、どのメニューにするか大真面目に悩んでいた、そしてこの特別メニューを楽しみにしていたということを。それなのに、私としたことが。すっかりメニューを忘れていた。自分のボケ加減に悲しくなるが、もう一度喜べたので良いことにする。単純な性格で幸せだ。美味しいご飯は強い。目の前にすると、誰もが平等に笑顔になる。
(M.A)