自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2018/10/23
ソフト麺(きつね汁)・かきあげ・ほうれん草胡麻和え・牛乳・ぶどうゼリー
秋の日差しがランチホールを明るく照らしている。日中の太陽の高度が下がり、室内深くまで日光が届くためだ。新潟の朝は10度前後まで下がり、温かいものが欲しくなる季節となった。「今年の雪はどんげだろね?」「タイヤをいつ替えっかねぇ」新潟のこの季節恒例の会話である。
先週末の土曜日、PTA健全育成部の主催による「PTA学習会」が行われた。新潟地域若者サポートステーション(通称サポステ)から講師をお呼びして、いわゆる「ニート」の問題について勉強すると共に、ニートから社会復帰した方からもお話を伺った。高校卒業後社会と上手くつながれず引きこもる、就職してもすぐ離職するなど、社会的自立が出来ない若者が多いのだそうだ。
高校はその先が社会であるという点で、義務教育とは大きく異なる。群生生物である人間にとって、社会の中で生きることは大切なことであり、社会からこぼれることは命に関わる重大な問題だ。しかしその高校で、社会というところはどんなところで、どんなスキルを身に付けなければならないか(どうやって生き抜いていくか)を教えているのかと問われると、答えに詰まるのである。
「言うこと聞け(小学校)→言うこと聞け(中学校)→言うこと聞け(高校)→自分で考えろ(大学)」というのがツイッターで流れてきたが、ニートの問題も個人の問題ではなく、この国の教育のあり方に起因するのではないか。受験教育が批判されて久しい。真に自立した人となるために、自分が自立とは何だと問われたら、育った家庭という群れから、違う群れへと移っていくことだと教えたい。親の庇護の元から巣立つことがすなわち社会的自立だからだ。
(S・K)