自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2018/09/04
わかめごはん・サケ香草焼・茎わかめのサラダ・肉じゃが・牛乳・プリン
9月に入り朝夕は随分過ごしやすくなった。夜になると、校舎の中に入り込んだこおろぎやまつむしの声が生徒玄関近くで聞こえる。台風の接近が心配されるが、このレポートを書いている現在はまだ雨風の変化は感じられない。もしかすると早バス一斉下校になるかもしれない。
今年の夏のオープンスクールは190名近くの参加があり大盛況であった。ところで、オープンスクール参加の方々にアンケートを書いていただいたとき、少し驚いたことがあった。記載に不備があり、空欄を埋めてもらおうとした。「ご住所の欄が未記入でしたよ。書いていただけますか?」「あー、住所分かんないっす。」「へっ?」「では、電話番号はいかがですか?」「あっ、ちょっと待って下さい……」
住所が分からないと、迷子になったらどうするのだろう。小さい頃に覚えなかったのかな、と思って見ると、手にはスマホがしっかりと握られている。なるほど。いつでも連絡が出来て迎えに来てもらえる環境があれば覚える必要もなくなる。あるいは大切なことは写メ(死語)してスマホに保存すれば、自分が覚える必要も無い。そして困ったときはグーグル先生(あるいはSiri)が瞬時に答えてくれるのだ。
便利な機械のお陰で、私たちの頭脳のメモリは随分空き容量が増えたはずなのに、人間力や生きる力、原始的な生命力が後退しているように感じるのは私だけか? いやいや、むしろとんでもないイノベーションを起こすのはそれぐらい新しい感覚の人間なのかもしれない、と思いつつ「秋のオープンスクールには住所を書けるようにして欲しいな。」と願っている。なぜなら、学校長直筆のクリスマスカードが届けられないからである。
(S・K)