のぞみ寮通信

めぐみ館

2018/07/04

めぐみ館通信 2018年7月5日 第101号

心と生活に寄り添って

 時間の流れの速さをしみじみと感じるこの頃です。気づけばもう7月です。待ちに待った夏休みもあとひと月足らずでやってきます。夏休みの楽しみを励みにしながら、第2定期テストの勉強に取り組むめぐみっ子たちです。自習時間の静けさからもいつも以上に集中していることが伝わってきます。

 暑さ厳しい毎日です。例年より早い時期からの暑さですが体調を整えながら、取り組んだ成果が発揮できますようにサポートしていきたいと思います。

 部屋替えから2週間経ちましたが、雰囲気よくどの部屋からも和やかさを感じます。生活にもすっかり慣れた1年生もチームワークがよく、にぎやかで楽しく友人関係が築かれていることが伝わってきます。1年生が伸び伸びと過ごせることは、2,3年生がやさしい雰囲気で包みこんでいるからこそだとしみじみと感じます。 

 ここ数年「居心地の良いめぐみ館」「気づかいのできるめぐみ館」をキーワードに、めぐみ館の生活を考える機会が多くあります。2年生は後期からの世代交代に向けて、積極的にミーティングで意見を出し合っています。“思いやり”“考える”“安心した生活”を一人ひとりが関心を持ち、意識を高めて生活できるように、私自身も共に学び、考え、夏休みを迎えるまでの日々を大切に過ごしていきたいと思います。

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自習時間後のお楽しみは…

 自習時間後の事務室はにぎやかです。学年を超えて事務室での交わりが繰り広げられます。とにかく、しゃべりたいめぐみっ子たちです。話し声も響き渡るので、どの内容に耳を傾けたら良いのやらと思うこともしばしばですが、楽しく関わる姿を間近で見守ることのできる幸せを実感しています。トッポギパーティーが開かれた夜も、「あ~あ これ食べちゃうとデブ活だぁ~」と口では言いながらも、鍋はアッという間に空になりました。片付けを終えると、食べた分の消費と言わんばかりに体操する健気な姿も見られ微笑ましいです。

 

 

 

~月に一度の大掃除~

 3年生の整美委員長が中心となり月に1回の大掃除を行います。毎朝の清掃では行き届かないところを分担して掃除します。先輩たちの動きに合わせながら1年生の手際も少しずつ良くなってきました。今年の1年生はとにかく元気いっぱいです。

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「自分で踏み出す一歩」  1年 O.N

 大量に発生した虫のことについてお話しします。虫の集合体が嫌いない人もいると思いますが、聞いてください。家に帰ると部屋の机に蟻が大発生していました。どうやら前の週に食べたお菓子の空袋を置きっぱなしにしていたためでした。私はパニック状態になりましたが、蟻を潰すと出てくる独自の酸っぱいにおいが嫌なので、潰すこともできずしばらくそのまま、ただただ蟻をじっと見ることしかできませんでした。しかし、その蟻たちを観察しているうちに思うことが出てきました。この敬和で大切にしている“個性”です。せっせと動きまわり働く蟻もいれば、あまり動かない蟻、仲間と一緒に行動する蟻や、単独で未知の場所を探索する蟻……様々な蟻がいました。蟻たちは本能で動いているだけなのですが、私には個性として感じられました。

 皆さんの中で、私も含め自分の個性を出せず、学校生活に疲れている人はいませんか?私は、もっと個性を出してよいと思います。自己主張をしてたとえ拒まれても主張を続ければ、いつかは受け入れられると思います。そんな自分が出せなくて疲れる環境ならば、自分が出せる環境に変えてしまえばよいのです。誰かがやってくれるのを待つのでは遅いのです。自分から前に一歩踏み出しましょう。その一歩が自分を出せるようになり、自分の自信となり、自分を変えていくことにつながるのだと思います。

 

 

「幸せの感じ方」  1年 K.M

 私は友人と文通をしています。ある日友人からこんな手紙が送られてきました。「最近、ご飯をすごくおいしく感じる。毎日を普通に過ごせるってこんなにも幸せなことなんだね。今日から一日一日を大切に生きようと思ったんだ」と。友人は、中学生の時不登校になってしまったり、病気にもなり納得のいかない日々を送っていたそうです。普通の暮らしを送れるようになった今、とても幸せだといいます。何にもなく平凡な日々でも普通に過ごせることが幸せなんだと……。この手紙を読んだ時、私の考え方が変わりました。今までは1日が終わると「今日は何も良いことがなかった」と残念な気持ちになることがありました。しかし、それは違うのではないか、「悪いことが起こらずに、1日を終えることが出来た」ということに、感謝するべきではないかと思いました。

 「良いことが起きたら幸せ」ではなく、「悪いことがなく普通に過ごせれば幸せ」と考えるようになりました。もしも、2億円の宝くじが当たり、好きな物を買ったり、食べたりすることが出来たら、幸せだと感じるかもしれません。けれどそんな幸せは一瞬で消えてしまいます。しかし毎日を普通に生きることで感じることのできる幸せはずっと続いていくと思います。ご飯が食べられること、学校に通えること、友達がいること、家族がいること、生きていること。幸せの感じ方を変えてみれば、目の前にあるたくさんの幸せのかけらを拾い集めることが出来るでしょう。

 

 

 

今年度1回目の部屋替えが終わりました。3年生は進路に向けて3年生部屋となりました。1,2年生で構成された新しい部屋でどんな繋がりが育まれていくかとても楽しみです。それにしても2,3年生の荷物の多いこと……

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