自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2018/06/14
五目チャーハン・春雨サラダ・中華スープ・牛乳・マンゴープリン
「え、今日あれやったよね?えっと・・」自習時間が始まり、ひっそりと静まり返った寮の廊下で私の姿を見つけた先輩が声をかけてくれたときのこと。彼女は声を潜めてはいたけれど、そこには驚きと焦りが感じられた。しかしそのときの私は、それには全く気がつかなかった。「五目豆です!」私は満面の笑みで得意げに答えた。先輩は必死に声を出さないようにして大笑いした。「いやいやいや、違うよ。今日委員長会でしょ?こんなところにいていいの?」毎週行われるその委員会に参加しているべき私が別の場所にいることに気がつき、声をかけてくれたのだ。
その約1時間前。私はその先輩と一緒に夕食のテーブルについていた。献立は「五目豆」。目の前の料理が何という名だったかという議論が行われていたのだが、私の「五目豆です!」の一言でみんなに「スッキリ!」がもたらされたのである。1年生だった私は、憧れの3年生たちにすごいね、よく知ってるねと褒めてもらえたことが嬉しくてたまらなかった。そのせいで、私は委員会の存在を忘れ「五目豆」をもう一度ひけらかすこととなったのだ。暗い階段を急いで駆け下りて、私は2年生の先輩方が待っている委員長会へと急いだ。
今日のランチは五目チャーハン。五目と聞くと、この出来事が恥ずかしさと共によみがえってくる。先輩、お元気でしょうか。私はあの日と変わらず、ここ敬和でおいしくごはんを頂いています。
(M.A)