自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2018/04/13
ごはん(ふりかけ)・鶏肉香草焼・グリーンサラダ・味噌汁・牛乳・グレープフルーツ
一年生の最初の授業は、「敬和の英語」について説明する時間だ。
英語を学ぶ意味や、クラスが上級、中級、基礎に分かれること、テストのことなどが書かれたプリントを配り、解説する。
俺は授業に行き、出欠を取り始めた。
ところが、最近の名前は難しい。
一人呼ぶたびに間違える。
生徒達は笑う。
それに応えて、「おまえ、どっから来たの?」とか、「なんでそんな名前なの?」などとやり取りをする。
ある生徒に「中学校の時は何部だったの?」と聞くと、
「科学部でした」という。
「科学部?爆弾でも作ってたのかい?」と重ねて聞くと
「違います。木の枝から墨を作って、書道に使ったりしていました」という。
みんな、「へー」という顔になる。
以前兄弟が敬和に通っていた生徒には、その兄弟の話をする。
親が教え子だったりすることもある。
そうこうしているうちに、授業が終わってしまった。
俺は慌ててプリントを配り、「よく読んでおいてね」と言った。
生徒がまた笑ったので、俺は言った。
「なあ、みんな。プリントに書かれていることを読むなんて、誰でもできるだろ?俺はね、俺にしか出来ないことをやりたいんだよ。」
みんな分かったような分からないような顔になる。
まだ中学生の面影の残る、可愛らしい顔ばかりだ。
これから色んなことがあるだろうけれど、頑張って欲しいな。
応援しているよ!
(T.H)