自分探しの敬和学園で 人を、自分を、好きになる。
2017/09/07
炊き込みごはん・サバ照焼・ひじき煮・味噌汁・牛乳・タルト
それでは今日のランチをインタビュー形式で振り返りましょう
鯖
「私たちは結構好みが分かれる食材でして、熱烈なファンがたくさんいる一方匂いなどが気になる人もいるんですね。そんな中あえて照り焼きという真っ向勝負の起用をしたのは大変嬉しかった。今日の主役はお前だ、という明確なメッセージを感じ取りましたよ。期待に応えるべく、全力を出し切りました。いい気分なんでシャワーでも浴びて帰ります」
炊き込みご飯
「私、普段は単体での勝負なんです。もちろん、おかずと口の中で合わさった時どんな相乗効果を生むかも重要ですが、まずはご飯としていかに美味くなるか。新潟は本場ですから、皆さんの舌が肥えてる。毎回緊張感ありますし、己自身との勝負です。だから他の方々と炊く段階でコラボするのは新鮮で、新しい発見が多々ありました。仲間がいるっていいですね。今後も精進します」
ひじき煮
「まあ、我々も確かに昔に比べて力が落ちたさ。昔は鉄なべで煮たから大量に鉄分が取れた訳であり、鉄なべがなくなりつつある今、凋落したと言う人もいるでしょう。しかし我々にしか出せない味や栄養はあるんだ。ベテランとしての矜持を守り、若い連中の助けになりたいね」
味噌汁
「代り映えしない?それは違うね。変わらない安心感というやつさ。具材はたっぷりで、こうしてサツマイモを入れれば、ほら、秋をほのかに感じる味になる。直球を投げ続けたから変化が活きる。歴史が無けりゃ出来ない技よ」
タルト
「最初皆さんとうまくやっていけるか心配でした。1人外国から来たし、洋ナシだし。でもここの皆さんはとてもあたたかく、仲間として受け入れてくれました。うれしいです。日本語は難しい。みなさんの力になるようがんばります」
牛乳
「ただ1人、全てのメニューにスタメンフル出場しているのが私です。名誉なことだが、そのプレッシャーと孤独は凄まじい。あなたには分かりますか。何度緑茶に転職しようと思ったことか。本当に自分はこの場にふさわしいのかという葛藤と、逃げるわけに行かない責任の重さ。進化しないことは堕落なのではないかという恐れ。しかし今私の心は凪いでいます。牛乳という枠の中で最高を突き詰める、その日常の繰り返しこそが、私を作ってきた。制限があるから、そこでもがけるんですよ」
箸
「私が中国からやってきて、遥かな時が過ぎ去りました。日本語もすっかり上達した今、日本の文化そのものとして箸があることに誇りを覚えます。是非、優雅に使いこなして欲しい。それがただ1つの願いです。」
お盆
「わたしは全てを支える。それに誇りを感じてきた。最近、私を支える二つの手に気づいた。支えているつもりが、支えられている。皆さん人間を優しく支えてくれるのは、誰の手ですか?」
以上、友愛館からお伝えしました。またお会いしましょう。
インタビュアー(M.M)