のぞみ寮通信

光風館

2017/08/28

光風館通信 2017年7月19日 第496号

< 誕生日おめでとう!! >

 7月9日(日)に5・6月合同誕生会を開催しました。
 今回、誕生者からのリクエストは“お好み焼き”でした。そのリクエストに応えて、豚玉・モダン焼き・納豆スペシャルの3種類を作りました。6人中4人がラグビー部というのに肩を寄せ合いながらホットプレートを囲み、熱々のお好み焼きを食べている姿は暑苦しいものがありました。そのラグビー部のやり取りを横で微笑ましく見ていたH.K君・Y.N君(2年)も一緒に楽しく過ごすことが出来て、安心しました。でも、本当に暑苦しかった…。
 私が光風館の担任になってから毎年、企画している誕生会。誕生者のリクエストに応えて、私が料理を作ります。今まではあとになってくると好きなメニューが取られてしまうということがあったので、今回は事前に月ごとに別れてメニューを決めてもらいました。そこで、誕生会を開催するに当たって、私の想いも伝えました。その想いは、誕生会で美味しいモノを食べて、いろんな話題で盛り上がって、楽しいと思える時間をみんなで共有してほしい。そして、お互いの誕生日を祝福することで、「自分って大切な存在なんだ!!キミも大切な存在だよ!!」と感じてほしいということです。誕生会だけでなく、これからの寮生活のふとした瞬間でも、そう感じる機会が多くなってほしいと願っています。それぞれの誕生会、お楽しみに!!(片岡)

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< 礼拝のお話 >

「《S.R》として」   S.R(東京都東村山市出身)

「Rくんって、なに考えているかわかんない。」これは僕が中学の時に交際していた彼女からフラれる瞬間に言われた言葉です。この言葉に僕は酷くショックを受け、「しかし、的を射ているなぁ」と感じたことを憶えています。僕は人の目を、恐らく普通の人が気にするよりもずっとずっと気にしてしまいます、そのせいで、自分の意思を肝心な時にしっかりと伝えることが出来なくて、誤解を招くこともしばしありました。そして、僕はこの寮の中でもそんな自分から目を逸らし続けていました。
 しかし、5月下旬のある夜のこと、1階がなにやら騒がしい、1・2年生にとっては少し迷惑だったかもしれません。僕たち3年生はあの時、部屋替えのため夜中の2時までミーティングをしていました。本来なら、そんな夜中まで長引くようなものではありません。しかし、僕たちはあるひとつのことをきっかけに大きな変化が起きました。ミーティングによって48回生が、そして僕自身が今まで逃げてきていた関係や曖昧な関係が浮き彫りになってきました。その時、僕たちはそういったものから逃げるのではなく、全員が真剣に向き合い、本気で話し合いました。あれほど熱くなったミーティングは、今までのどんな学年も経験したことがないと思います。これが僕たちの学年の強みだと気付きました。「どんなにふざけていても、やる時は本気でしっかりとやる。」そんな僕たちのカラーに強く胸を打たれました、そして、同時にもうひとつ気付いたのです。言葉に出さなければ何も分からないし、伝わらないということです。今回、僕たちはそれぞれが抱いていた想いをぶつけることによって、お互いやみんながその想いを知ることが出来ました。もし、その想いを抱えたままにしていたら?それぞれが腹の中に黒いものを押し込めて、上辺だけの曖昧でイヤな関係がずっと続いていたのかもしれません。しかし、僕たちはあの時、確かに今までとは違う道に向かうことが出来ました。あれから大きく何かが変わったかどうかは定かではありません。ただ、あのミーティングのおかげで何か大切なものに気付き、少しずつでも前にみんなで歩めたんじゃないか、僕はそう感じます。
 授業中、間違いを恐れて手を挙げようにも挙げられない。思っていることはあるのに、周りが気になり、どうしても発言できない。確かに叩かれたり、失敗をしたりすることはとても怖いです。しかし、その一歩を踏み出さなければ、何も状況を打破することは出来ないのではないでしょうか?相手に何か思うことがあれば、少しずつでも言えばいい。それはその人のためでもあるし、自分自身が変わるきっかけにもなります。ぶつかり合うことによって、初めて相手を知り、自分を知ることが出来るのだと思います。自分が見ている相手は、もしかしたらその相手には見えていない部分かもしれません、同じように、自分の見えない部分を相手が見えていることだってあります、それはお互いに言い合わなければ、気付くことは出来ません。
 僕と同じように、周りの視線を気にしながら生きている。そのせいでしっかり意見することが出来ない。もし、そんな人がいるなら今、この瞬間から変えてみませんか?僕自身、まだどうしても人の目がとても気になるし、怖くて意見出来ない時もあります。だから、もし変わりたいと思う意思があるなら、一緒にその自分を変えていきませんか?僕は今の自分を変えたいです。これから歩む中で、今のままの自分では駄目だと考えています。一人では難しいかもしれません。しかし、ここではそれが可能なのだと、ぶつかり合い意見することが許されている、そんな場所だと僕は思います。
 僕がブロック長として大切にしていることは何か、僕は今までずっと考えていました、残念ながら、僕はリーダーシップを取れるほど優秀ではないし、アイディアマンでもありません。すぐくよくよするし、一人では何も出来ない、か細く弱い存在です。そんな僕が唯一出来ること、それはこの館・この学年を慕い、想い、考えることだとつい最近気付くことが出来ました。これに気付けたのは、やはりあの時ぶつかり合うことが出来た夜の出来事だと考えています。だから、僕が考える、副ブロック長・ブロック長にとって本当に必要かつ大切なことは、みんなを惹きつけるカリスマ性でも笑いのセンスでも類稀なるリーダーシップでもない。この光風館・自分の学年のことを本気で考え、尽くす精神なのだと思います。どんなに批判されても、自分には受け入れきれない意見を突きつけられても、それらをまるごと受け入れ、そんな彼らを愛すこと。そして、いかに彼らの存在に支えられているのかをしっかりと心に置くこと。これこそが真に必要なことだと思っています。自分とは違うものを受け入れるのは簡単なことではありません。僕も本当に苦しみました。しかし、これはブロック長に限らず全ての人に共通して必要なものだと思います。これからの時間、どうか僕たち48回生・この僕を冷ややかな目でも温かい目でも何でもいいから見捨てず,見ていてください。