敬和の学園生活

敬和の学園生活

2016/09/01

2016敬和キャンプ 報告

〇敬和キャンプ1日目(8月4日)
 8時30分、参加者41教師9名が佐渡汽船フェリー乗り場に集まり、9時20分発の便で佐渡に向かいました。船内では班ごとに集まり、自己紹介を行いました。5泊6日を共にする仲間と対面したことで、少し気持ちがほぐれた様子でした。
 これからお世話になる佐渡教会に到着し、礼拝堂、ホールの清掃を初めに行いました。荷物を整理し、棚を設置するという作業でしたが、みんなで協力し、予定より早く終えることができ、その後開会礼拝とオリエンテーションを行いました。「助け、助けられる関係を作ること」「気づかい、心づかいをすること」。このキャンプで大切にすることが生徒たちに伝えられ、いよいよ敬和キャンプが始まります。参加者一人ひとりがどのような成長を見せてくれるのか本当に楽しみです。

夕食:ローストポークデミグラスソース、ポテトのピューレ、にんじんのグラッセ、ごはん、3色ビーンズとレタスのサラダ、トマトのサラダオニオンソース、杏仁豆腐フルーツのせ、3色のマシュマロ、コーンスープ

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〇敬和キャンプ2日目(8月5日)
 午前中の学習の時間は、聖書、英語、読書の時間です。聖書の時間では「多数決は必ずしも正しいとは限らないこと」「積極的に他者とかかわっていくこと」が善きサマリア人(ルカ10:25-37)を通して語られました。この学習の時間、特に報告すべきは英語の時間のことでしょう。ハグマン先生のリードで「stand by me」を歌い、敬和キャンプにふさわしく「かたわらに立つ」ことを歌ったこの曲、アメリカのサマーキャンプではよく歌われる曲だそうです。生徒たちも、英語の歌詞に戸惑いながらも熱心に歌っていました。この時間では歌詞にこめられた意味を中心に説明がなされました。また、パートごとに歌ったり、手拍子をつけたりと、終始楽しい雰囲気の中進んでいきました。読書の時間は、静かな時を過ごす大切な時間です。読書感想文の夏休み課題もありましたので、自分と向き合い、課題図書と向き合っていました。
 午後はワークの時間です。教会周りの草刈り、竹林の伐採、周辺整備が中心です。この日をはじめ、キャンプの期間中、日差しが強く、かなり気温が上がりました。普段の労作で生徒たちはこのような作業には慣れています。休みながら、またできる範囲で、上級生を中心に作業は着々と進んでいきます。
 さて、敬和キャンプでは1日3食を班ごとに作ります。学ぶこと、働くこと、遊ぶこと、食べることを大切にしています。共に食べることで、体力が回復し、楽しい時を過ごすことができます。これが楽しみで敬和キャンプに参加する人も多いようです。

camp07朝食:丸太ブレッドメープルシロップ、キャベツとソーセージの蒸し煮、ツナとレタスのサラダ、バナナヨーグルトブルーベリーソース、ドリンク
昼食:ジャージャー麺、リゾットデミグラスソース風味、ナスの炒め煮、チョコレートムースバニラクリームがけ、ヨーグルトムースオレンジソース
夕食:シンガポール風チキンの蒸し煮、肉団子とレタスの中華スープ、15雑穀のおこわ、ピーマンの甘辛煮、大根と花カツオの和え物、パンプキンチーズ、レタスとオリーブとクルトンのシーザーサラダ、しょうゆ団子、ところてんと粒あん

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〇敬和キャンプ3日目(8月6日)
 敬和キャンプの朝は早い。5時30分起床。それより早く起きて散歩にでかける強者もいます。
 3日目の学習の時間は沖縄の基地問題と福島の原発問題について。日本にある米軍基地の74%が沖縄に集中していること、騒音や危険が沖縄の人たちに押し付けられてきた歴史があること、辺野古、高江の人たちの日常生活が妨げられていることなどを学びました。
 東日本大震災、福島第一原発事故から5年数ヶ月が経過しますが、原発をめぐる状況はあまり変わっていないように思えます。食べ物は安全なのでしょうか。子どもたちの健康に問題は無いのでしょうか。福島原発の近くに住んでいた人たちは、日常を失いました。大切なものを失いました。奇しくもこの日は8月6日。この現実が他人事ではなく、自分の身に起こったことだと考えてほしい。この2つのメッセージは生徒たちの心にも届いたようです。
 午後は昨日に引き続きワークの時間です。この日は昨日の作業に加えて教会の裏庭の草刈りを行いました。高く伸びた竹や草をすべて伐採すると、海が見えるのです。草刈り機で草と竹を刈り、刈ったものを運ぶ。かなりの重労働ですが、自分たちが切り拓いた道を歩く充実感があります。声を掛け合いながら作業を進めていました。体調崩した人もいましたが、あいつ大丈夫かなぁ、と心配する声も聞かれました。弱さや痛みを覚えている人を思いやる気持ちが成長しているのだと思います。

朝食:ハニーハント、ガーリックナン、丸太リッチレーズン、デュラムバゲット、白菜とベーコンのクリーム煮、キャベツとツナとレーズンのサラダ、ドリンク
昼食:ズッキーニとナスとソーセージのフェットチェーレ、ショートパスタバジルソース、ショートパスタ明太子ソース、ピクルスとパセリのスパゲティサラダ、トマトクリームとクリームチーズのオリーブソース、カスタードプディング、コーヒーゼリー
夕食:牛スジと仙台麩とコンニャクの煮込み、ポテトのイタリアンソース、コリンキーの焼いたもの、ししとうの甘辛煮、三色酢のもの、冷やしトマト、ご飯、白玉入りフルーツポンチ

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〇敬和キャンプ4日目(8月7日)
 この日は日曜日。参加者全員で佐渡教会の主日礼拝に出席します。三村牧師の説教では、共感と同意は違う。共感していなくも同意はできる。共感に必要なのは意志と想像力。相手が必要としていること、感じていること、を想像してみよう。敬和キャンプにふさわしい御言葉が与えられたことに感謝!礼拝後、教会の方々と昼食を共にする時間が与えられました。毎年敬和キャンプを受け入れてくださりありがとうございます。
 午後は聖書科の夏休み課題(教会出席レポート)を書く時間です。その後のワークでは片づけが中心です。敬和キャンプも半分を過ぎ、「自分らしさ」を表に出す生徒が多くいます。学校では見たことのない表情、笑い声、身振り…、ありのままの自分を受け入れてくれる、そう信じられる仲間と本当の意味で出会っているのです。

朝食:金山ブレッド、田舎パン、フレンチトースト、キャベツとハムの蒸し煮カレー風味、バナナとヨーグルト、ドリンク
昼食:錦糸タマゴたっぷりのちらし寿司、海鮮たくさんのパエリア敬和風、五穀米のリゾット和風味、自由さんの創作スモークサーモンのサラダ、冷たいミニトマト、かぼちゃのおいしい煮物、名畑君家からのスイカ
夕食:牛肉のぶどう酒煮ブルゴーニュ風、ポテトサラダ、パスタ、白いご飯、サニーレタスパリパリのサラダ、大根花かつおがけ、2色トマトとクリームチーズのケッパー添え、枝豆のスープ、クランベリーとフルーツミックス、名畑君家のスイカ

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〇敬和キャンプ5日目(8月8日)
 午前中は三村牧師の案内で佐渡島バスツアー。佐渡島が誕生した歴史、自然豊かな理由「神はお造りになったすべてのものをご覧になった。見よ、それは極めてよかった」(創世記1:31)と聖書が証言しているように、この佐渡の美しい自然はまさに神が創ったとしか言いようがないのかもしれません。
 午後は海へ行きました。海に行くことを楽しみにしていた人も多く、大いに楽しんでいました。敬和キャンプ5日目ともなるとたくましくなります。

朝食:うぐいすあんブレッド、ベーコンえびソーセージロール、スペイン風オムレツ、じゃがいもとソーセージのスープ、ポテトサラダ、ドリンク
昼食:焼きビーフン ゴーヤとたくさんの野菜入り、焼き豚とザーサイのライス、フルーツトマト、再び名畑君家のスイカとクッキー
夕食:鶏肉と車麩のみそすき焼き、ハムとキャベツのチーズ焼き、あらゆるトッピングがされたサラダ、かたまりかけの杏仁豆腐、かぼちゃとたまねぎの和風スープ、ご飯、スイカ

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〇敬和キャンプ6日目(8月9日)
 敬和キャンプ最終日。一番大切な労作が残っています。教会の掃除、片付けです。5泊6日お世話になった佐渡教会に感謝の気持ちを込めて最後の労作です。ここまでのプログラムを終えると、みんな積極的に働きます。何もしないより、何かしていた方が楽しいということに気づいているのです。閉会礼拝では、この5泊6日、普段の生活と比べて不自由な生活だったけれども、失ったものは何一つない、むしろ手に入れたものの方が多いのではないか。後期が始まってもこのメンバーは笑顔で接しよう、と語られた。
 帰りの船の中では、敬和キャンプの感想文を書きました。5泊6日が自分にとってどのようなものになったか、参加する以前と現在で何か変わったところがあったか、目標は達成できたか、など自分と向き合う時間です。フェリー到着後、みんな握手をし、それぞれに帰路に着きました。成長した自分の姿を手土産に、家庭でぜひ敬和キャンプの話をしてほしいと思いつつ見送りました。
 敬和キャンプでは、それぞれに成長した姿を見せてくれました。人と積極的にかかわることで、神さまが成長させてくださいました。ここでの変化は一時的なものかもしれません。しかし、5泊6日の敬和キャンプを終えての達成感、充実感は、今後の人生にとっても大きな自信になることでしょう。特に仲間を気づかい、励まし、助け、そんな関係を結べていたのではないかと思います。ここで培った力と心を後期の学校生活に活かしていければと願います。

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