毎日の礼拝

毎日のお話

2016/07/20

宮本 武呂(社会)

詩篇 126篇5節 涙は、人間の作る一番小さな海だと寺山修司は言った。生物が原始の海に誕生した事から、涙の成分は海とほぼ同じだ。メールやLINEは電子の集合体で、本当の感情に触れる事はできない。相手と直接会って話し、感情をぶつけ合う事で、その瞳の奥に眠る原始の海の色を知る。涙は自分と相手の心を揺さぶり、ドライな世界を潤す。悲しみを抑制する人は喜びをも抑え込む。悲しむべき時に悲しみ、涙する人にこそ、豊かな喜びが訪れる。皆さんの中に広がる美しい海が、いつまでも豊かである事を願う。