のぞみ寮通信

大望館

2016/05/16

大望館通信 2016年5月15日 第247号

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生徒からのおみやげに喜ぶ1年生

<勉強する大望館>
 そんな風に言われることも近いのではないかと思う今日この頃。寮祭が終わり、第一定期テストが目の前に来ています。
 第一定期は比較的テスト範囲が狭い教科が多いようで、どこか余裕な様子が毎年見られます。しかし3年生はそんなことは言ってられません。わかっていると思いますが、あと2回のテストで3年間の評定が決定するのです。「もっとやっておけばよかった」なんて言葉が出ないように、この第一定期テストに全力で取り組んでほしいと思います。
 1年生は初めてのテストでまだまだ勉強の仕方がわからない人もいると思いますが、まずはやるだけやってみて、その結果を次に生かしてほしいと思います。周りの人から教えてもらうのもいいと思います。この寮という環境を最大限活用してください。
 大望館のみなさん。寮祭、フェスティバル活動での気合をこのテストでも見せてください。行事と勉強の両立。すべてのことに力を尽くすのが大望生だと期待します。(堀越)

 

 

 

 

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2年生アイス会

<バナパ>
 ある休日、お天気が良く、とても気持ちのいいお昼間がありました。「草抜きでもするか!」と重い腰を上げることにした私。30分だけやろう、そんなつもりでみぎわの花壇に向き合い、大よそ30分が経過しようとした時、大望館の寮生が部活終りで歩いてきました。彼らは、花壇で縮こまっている私を見つけ「何やってんの~?」と。「草抜きだし。」と応えると、「じゃぁ、先生の草抜き応援しよう。」と花壇の前に腰を下ろし、草抜きする私も仲間に入れての雑談が始まりました。
 8人ほどの男子寮生が部活でクタクタになり、ホッと一息ついているその横で必死に草を抜く私……ちょっと変な光景です(笑)。「手伝ってよ!」との言葉がのど元まで出かかりましたが、みんなのクタクタさが手に取るように分かったのと、みんなの話が面白いのと、みんなが応援(?)してくれていると草抜きもはかどるのとで、まぁいいか(笑)。
 みんなで色んな話をしながら笑い転げていた時、その内の1人がおもむろにリュックからバナナを1房出して「食べる?」と聞いてきました。大笑いするみんな。「食べる、食べる!」「バナナパーティだな。バナパだ、バナパ!」と手を差し出すみんな。「はいよ~。」と配る彼。そしてまだまだリュックから出てくるバナナの房……。4つも5つも房で出てきます。「ど、どうしたの、それ!?」と目が点になる私。「先生も1房どうぞ。誕生日に部活の皆からもらったんです。」「え!?バナナを!?」「そう。バナナ好きだから。そして17歳になったから、17房で68本。」「え~!食べきるのが大変!」「だから、バナナケーキも作りましたよ。普通のバナナケーキと、ヨーグルトを入れてもっちりさせたバナナケーキも。それでもまだまだあるんです!あ、ケーキもどうぞ。」とリュックからはバナナだけでなく、几帳面に1切れずつラップに包まれたケーキまで出てきました(男の子って意外にすごいんですね……笑。)
 その会話を笑い転げながら聞く、バナナをプレゼントした仲間たち。17房とはあの大きなバナナ箱2箱分だったそうです。(もはや八百屋さんの仕入れ状態です。)彼の仲間の一人が言いました。「良い奴だなぁ、もらった物みんなに分けてくれるなんて。」「だって、一人じゃ食べきれないし!それにみんなで食べた方が美味しいしね。」と彼。
 コレ、寮生の素敵な所です。シェアすることでより一層ステキなものになることを知っているのです。バナナ好きな彼へ想像を超える数のバナナがプレゼントされ、そのバナナをシェアすることで面白さも、美味しさも、楽しい時間までも彼はシェアしてくれました。シェアしてくれたことでもっと面白いものに、もっと美味しいものに、もっと楽しい時間になりました。そんな所に居合わせてもらえてとっても嬉しかったです!ありがとう~!!ちなみに彼らのおかげで30分予定の草抜きは2時間行われ、広~いみぎわ館の花壇の4分の1が綺麗になりました(笑)。それも、ありがとう!そしてバナナ3本に美味しいケーキ、ご馳走様でした(笑)!(森口)

 

 

 

<礼拝のお話>

 N.R (3年)静岡県静岡市

 最近僕はある1つの恐怖に襲われています。それは幽霊でも、学校の先生でもありません。私の恐怖は部活の引退です。私はずっとバスケを続けてきましたが、中学校の時の引退は、嫌だったし、寂しい気持ちもありましたが、恐怖まではいきませんでした。ではなぜ高校の引退がそんなに怖いかというと、バスケの次のステージが見えないからだと思います。中学校の時は、高校でもまだ続けられると、どこかで安心していました。しかし、高校は引退した後は大学でも続けない限り、上を目指して相手と真剣勝負をする機会はほとんどないのではないかと思います。僕は今、大学でバスケを続けようとは思っていません。なので、僕がバスケに真剣に向き合えるのは残り1ヶ月を切っているのです。今自分がこんなにもバスケに強い思いを持っているなんて自分が一番びっくりしています。こんなにギリギリになって気付くなんて遅すぎるだろと思う人もいると思いますが、それも自分が一番感じています。嫌々始めたバスケで真面目にやってきたとは言えない中、部活を辞めようと思ったことも何度もあります。でもなぜやめなかったのか、やっぱりバスケが好きだったからだと思います。そしてバスケを辞めてしまったら、唯一続けられた、バスケが衰えてしまう。今まで頑張ってきたものが無駄になってしまう。唯一褒められる取り柄を失ってしまうと思ったからです。だから、これから迎える引退が怖いのです。僕はギリギリになってから気付きましたが、こういう事は案外多いことではないでしょうか。
 一日一日を大事にして下さいなんて言いません。その時その時、一番楽しくなる選択をして下さい。そして後悔することになったら思いっきり後悔したらいいと思います。一日一日を大事にという言葉は、余裕のある時には聞いてもいまいちピンとこないのではないでしょうか。
 僕は今、ものすごい後悔をしていますが、残りの時間を全力でやろうと思っています。そして今を楽しもうと思います。