のぞみ寮通信

大望館

2015/06/09

大望館通信 第240号(6月7日)

<帰って来た卒業生>

 タイトルを見たら、誰のことだかわかるでしょう。先週から来られた実習生の先生たちのことです。男子寮には合計5名の先生たちが来られています。本来ならば、在学中に生活していた館に入るんですが、それぞれの館に来られる先生の兄弟がいるってことで、K先生は大望館に来てもらいました。

 卒業生が、帰ってくる。しかも、先生として帰ってくる。これは私たち寮の教師陣からしたら、すごく嬉しいことです。顔を見たらすぐに、あの時のあんなことやこんなことがいっぱい思い出されます。当然、話も盛り上がります。特に、私にとっては、寮担任をしていた時の実習生です。嬉しくてたまりません。嬉しいのは懐かしいから嬉しいだけではありません。寮生にとっても良き交わりの時となるから嬉しいんです。

 私自身、高校時代、教育実習に来ていた先生と過ごした時間はとっても印象に残っています。休み時間話した事、授業中に出てきた高校時代のエピソード。時には失敗談を聞いて笑いながらも、「この先輩もこんな失敗してるんだと」安心した事もあります。そして、自分もこうして教育実習で帰って来たいなと感じたのを思い出します。

 大望生にも是非、同じ経験をしてほしいものです。少しでも多くの時間、一番近い年の先生と接して多くのことを吸収してください。「今、勉強で忙しいから・・・。」と言われない限り、いっぱい邪魔してください。学校だけじゃなく、生活の場で触れ合うことの出来る君たちはチャンスですよ。

 そして、数年後、先生として帰ってくる君たちの姿を大いに期待しています。(澤野)

 

 

 

 

<成長>

 先日、大望館48回生が初のミーティングを開いたと聞きました。そこでミーティングについて少し触れたいと思います。

 私が見ていて、「お!なんか変わったぞ、成長したか?」と感じるタイミングはいくつかあります。その一つがミーティングです。ミーティングと呼んでいるので、ちょっとかしこまった感じがしてしまいますが、話し合われる内容は様々です。時には、何か事が起きた時に開きます。時には、行事の準備をする時にも開かれます。時には、自習時間に勉強するのが嫌だから開かれます。色んな理由で開かれますが、ゴール地点は一つです。想いを合わせる。その為に開かれます。

 だから、もっともっとミーティングを開いたらいいんです。回数を重ねれば重ねるほど、いいチームが出来ます。それが、何よりの成長に繋がることを信じてなりません。(澤野)

 

 

 

<あんなことやこんなこと>

 もうすぐフェスティバル。そしてそれが終わると、第一回民族大移動が行われます。何のことかわかりますか?部屋替えです。この部屋替えを、民族大移動と命名したのは、ナント、野間先生なんです。ちょっと、頭の隅に置いておいてください。

 それはさておき、部屋替えの部屋を決める時、やっぱりちょっと頭を使います。私が寮担任をしていた時には、ブロック長に相談して寮生達の人間関係を考慮しながら部屋を決めていた時もあります。でも、勘違いしないでください。誰かと誰かが仲がいいから同じ部屋にするってことは考えたことはありません。むしろ、仲が悪いとか、最近あいつら距離置いてるとかいう情報を聞いて、同じ部屋にしたりしていたんです。ですが、あることをきっかけにそれをやめました。

 その時の部屋替えも迷っていました。誰と誰を一緒にしたらいいか、考えていたら、キリがなくなってしまったんです。で、当時のブロック長に相談です。

 「S.D君、とりあえず、新しい部屋を作ってみたんだけれど、ちょっと見てくれるか?」「ええよ」気持ちのいい返事。まじまじと新しい部屋を見て、彼は言います。「今な、彼と彼がちょっとあかんねん。」さっそく同じ部屋にします。一つ部屋を変えると、どんどん変えていかなくてはなりません。でも、彼に頂いた助言のおかげで、その時の最高の部屋割りが出来上がりました。「サンキュー、じゃこれ当日発表するね。ありがとう」ありがとうと言いつつ、私は何かを忘れていた気がします。

 当時のブロック長、その場をサッサといなくなりました。で、しばらくすると、ある生徒が上から降りてきて、私に言います。「メグさん、何でオレとあいつを同じ部屋にするの?」……思わずしどろもどろになる私……ん、ちょっとまてよ?

 何故、彼は新しい部屋を知ってるんだ?この新しい部屋割りを知っているのは、私とブロック長。「あ、しまった」Sに言い忘れてた。「絶対に他の人には教えるなよ」ってことを。間違いない、Sはさっさと上にあがり、自慢したに違いない「オレ、新しい部屋知ってんで」「え、何で!教えて教えて、オレは誰と同じ部屋?」「えーでもなあ、どうしようかなあ?教えようかなあ?やめようかなあ」「しゃあないなあ……。」

 私のところに駈け込んで来た彼に聞きました。まさに、その通りのやり取りがあったそうです。ぁ奴はみんなのところにいくなりすぐに「オレ新しい部屋……」を自ら口にしたそうです。でも、口止めしなかった私も悪いんです。だって、彼ってそういう人柄なんだから。わかってはいたんですけれど、まさか、ここまでとは予想していませんでした。そして、ある寮生に一言言われました。「メグさん、相談した相手間違えてるよ」……その通りです。

 次の部屋替えはそんなことがないとは思いますが、あんなことこんなことの懐かしい思い出です。同じようなミスはしないでくださいS.D先生。(澤野)