のぞみ寮通信

大望館

2015/06/02

大望館通信 第239号(5月31日)

<今年もこの時期に・・・>

 第一定期テストが終わり、放課後の時間はフェスティバル活動一色になってきました。来週行われるフェスティバルは、3年生とフェスティバル本部が中心になって準備をしています。1年生は初めてのフェスティバルの準備に、何をしたらいいのか分からず、とりあえず先輩達の指示に従って行動しているという人もいると思います。2年生は2回目のフェスティバルということで、楽しみ方を知っているけど自分たちが主役ではないので、3年生が取り組んでいる姿勢との間に温度差があるかも知れません。3年生からは準備期間が短く、悪戦苦闘しながらも、必死になってみんなをリードし、自分たちがフェスティバルを創りあげるんだという意気込みを感じます。

 フェスティバルを楽しみにしている人は多いと思います。しかし、特に1・2年生の中には積極的にフェスティバル活動に参加できていないという人もいると思います。フェスティバルはどの行事よりも、たくさんの人と交わることができます。そんな中で人との交わりをめんどくさく思ってしまい、限られた仲間だけで楽しんで過ごすだけでは、自分自身を伸ばすことは少ないのではないでしょうか。今は受け身になっている1・2年生も、いつかは自分たちが上に立つときが来ます。その時に大切なのが、今のフェスティバルへの関わり方です。受け身ではなく、自分から動いていくことは大変な面も出てきますが、それは必ず自分たちが3年生になった時に生かされるものだと思います。

 これは寮生活にも言えることです。寮生活は集団で協力することを求められます。集団で協力する場所に身をおいて活動することは、多くの困難があります。しかし、その一つ一つを乗り越えていけば、達成感や充実感だけでなく、自分を大きく成長させることができます。今は3年生が中心となって寮運営をしていますが、「先輩達が引っ張ってくれるから」とか「誰かがやってくれるから」ではなく、「自分が誰かの為に行動する」ということをみんなが意識していけたなら、大望館はもっと素晴らしい館になることでしょう。

フェスティバルまで2週間を切りました。ここからさらに苦しい準備期間に入って来ると思いますが、みんなのフェスティバルへの取り組み方を見守りつつ、影ながら応援しています。(堀越)

 

 

 

<サプライズの裏側>

 ある夕食直後、ブロック長のO君が「めぐさん、ちょっといいですか?」と澤野先生に相談ごとを持ちかけていました。近くに居た私にもなかなか聞き取れないようなヒソヒソ声での相談事。O君と澤野先生の顔を見ていると何だか面白い話をしているぞ!と私のセンサーが反応しました。「なに、なに?何の話!?」とより近寄っていくと、なんと、堀越先生のサプライズ誕生会の計画についての相談だったのです!ステキ~!

 聞き耳立てていると、もう大よそのサプライズ計画は立案済み。実行済み。あとは注文したケーキを取って来るだけ。そして、そのケーキの受け取りに澤野先生の協力を要請しに来ていました。そんな要請を受けたら、答えは当然「YES!」です。聞き耳を立てていた私もワクワクしてしまいました。O君が立ち去った後、「ええなぁ。堀越先生。ええなぁ。担任て……。」と澤野先生と二人でつぶやき合ったのは秘密です(笑)。

 さてさて当日。「今日、堀越先生の誕生会するから大望に行って写真撮って来て。」と澤野先生から森口へ指令が下されました。「お任せあれ!」とスキップで大望館まで行ったものの、サプライズパーティの写真撮影に来ましたとは言えません。どうしよう、何と言って潜入しようか……と大望玄関をウロウロしていたら、ばったり堀越先生と遭遇してしまいました。「大望館の日常を撮影に来ました~。」なんてひきつった笑顔で取り繕った私に全く気付くことなく、「あ!そうなんですか。ありがとうございます!」なんて返してくれるとっても優しい堀越先生です。

 礼拝後の掃除後、大望生は再びホールに集合し報告会をしていました。寮生からの報告の後、先生からの報告。その報告の終わりに、O君の合図で始まる堀越先生誕生会。いつもサッと終わる報告会だから、今日もそのつもりだったのでしょう。そしてその時、階段には3年生のK君とY君が隠れていて、その手にはオシャレな紙袋とろうそくがユラユラゆらめく誕生ケーキが!!報告会、早く終わるはずだから点けてたんです、火を。しかし、予想外に長~い報告会。ジリジリと短くなるケーキのろうそく。「あわわわわ!」「どうしよう、どうしよう!」と慌てだすK君とY君。笑い転げる私。。。

 いよいよです。報告会が終わり、O君が「堀越先生!2日遅れてごめんなさい!お誕生日おめでとうございます!」と大きな声で叫ぶと同時に登場したプレゼント係の二人。ケーキのろうそくはかろうじてユラユラしていましたが、ケーキにめり込んでいた気も…笑。

 「わ~!!!嬉しい!実は昨日、誕生会してもらえるかな……なんて期待していて、無かったから寂しかったんだよね。」と堀越先生。ドッとみんなが笑い、とっても優しい空気が流れていました。部屋を真っ暗にし、堀越先生がろうそくを吹き消し、大きな拍手。30歳の記念すべき誕生日、みんなのおかげで忘れられないものとなったことでしょう。嬉しいねえ、堀越先生。

 誰かの笑顔のために一生懸命になれる大望生たち。ステキな人たちの集まりだなぁと思いました。堀越先生へのサプライズだけでなく、きっと仲間うちでは、記念日に限らず様々なシーンで仲間を思い、仲間の笑顔のために尽力するみんながいるのでしょう。こんな仲間と共に暮らし、支え合える大望館での時間を日々大切にしてほしいなぁと思います。(森口)

 

 

 

<礼拝のお話>

I.Y  (3年 新潟市中央区) 

 みなさんは勉強が好きでしょうか。僕は勉強が嫌いです。なんでこんな事を勉強しなくてはいけないのかと思うこともたくさんあります。しかしそれでも勉強しなくてはいけません。自分の進路を実現するためには、勉強することが必要だからです。

 じゃあその勉強のやる気を出すにはどうしたらいいか色々考えてみました。今まで僕も色々な勉強法をためしました。音楽を聴きながらやったり、ガムを噛んでみたり、朝起きて勉強をしてみたり、様々な方法を試しました。そこであることに気付きました。それは「どんな勉強方法を取るにせよ、まずは実際に行動に移すことが大事」という事です。これは勉強をやり始めようと決心した時に、思い切って10分、15分やれば、その後はだんだんと気持ちが乗ってきて勉強に集中できるようになる、ということです。僕の場合は、勉強するのに一番憂鬱になるのは、最初にノートや教科書を開く瞬間です。なので、それを乗り越えて思い切って勉強してしまえば、だんだんとやる気がでて気分が乗ってくると思っています。これは脳科学的に見ても正しいことの様で、一度勉強を思い切って始めれば脳の側坐核というところが活発に働き、勉強に集中出来るようになるらしいです。僕もそれに気付いてからは勉強をしようと思ったらとりあえずノートや教科書を開いてやるようにしています。

 「明日やろうは、バカ野郎」という言葉がありますが、嫌な勉強を後回しにせず、最初に勉強道具を持って、まずは思い切って勉強を始めてみて下さい。まず実行に移すことが大事です。

 

O.Y  (3年 兵庫県伊丹市) 

 みなさんはフェスティバルにどのような印象を持っていますか?一言にフェスティバルといっても、それぞれの学年で感じることは違います。特に3年生になると、忙しさが全然違います。僕も2年生の時はただただ参加するだけのフェスティバルでした。しかし、3年生になると下級生をまとめる立場となり、一気に余裕がなくなりました。そこで、僕が1番に大切に思ったこと、それは、とにかく早めに準備をして、備えておくことです。なぜこんなことがはっきり言えるか。それは、僕は2年生の時にクラスのみんなと仲良くなるという最も重要な準備を怠ったからです。

 僕は2年生の時、話の趣味が合わない人とは全くと言っていいほど関わってきませんでした。敬和は2年生から3年生に進級する際、まだまだ同じクラスだからいいや…と、そのダメな状況を当時はほったらかしにしてきました。

 そのまま3年を迎えた僕は、急にフェスティバルの話がクラスで飛び交うようになって少し焦りを覚えました。それから、少しずつみんなと話すようにはなったものの、未だに話し合いの時に言いづらいことがあったりして、2年生の時のクラスへの無関心さを悔やむ自分がいました。

 だから2年生の中で、あまり思い通りのクラスにならなくて、落ち込んでいたり、クラスを避けたりしている人もいるかもしれませんが、早めに諦めをつけて、少しでも仲良くなるための時間を作った方がいいです。クラスのみんなと仲がいいのと悪いのとでは、フェスティバルへの関わり方が変わってくると思います。1,2年生は、次のフェスティバルに向けてもそうですが、最高学年になった時のことを考えて、良いクラスの雰囲気作りに励んでください。

 「備えあれば憂いなし。」このことをフェスティバル期間を通して痛感しました。3年生は最後なので、本番まで全力を注ぐのは当たり前ですが、2年生はまだまだ時間があるから大丈夫だと思わず、最後のフェスティバルに向けて、みんなと仲良くなるという最も重要な準備を始めてみてください。きっと素敵なフェスティバルになるはずです。