のぞみ寮通信

大望館

2015/03/16

大望館通信 第234号(3月15日)

<全校礼拝のお話・抜粋>

 私が寮にきてからもうすぐ2年が経とうとしています。そこで改めて思うのが、3年生という存在の大きさです。3年生が1・2年生を引っ張っていくというのは、あたりまえのように聞こえるかもしれませんが、実際はとても大変なことです。学年が一番上だから、という理由だけでその人を信頼してついて行くというのは、難しいのではないでしょうか。やはり、その人の今までの、そしてこれからの姿というものが大切になってくるように思います。

 そういう意味では大望館の45回生は、自分たちが大望生として何ができるのかを真剣に悩み、考え、話しあっていた学年でした。3年生が企画した行事は、どうしたらみんなが楽しめるか、どうやったらもっと居心地の良い寮を作っていけるかを考えて出した、一つの答えです。それは45回生がいきなり考え付いたものではありません。毎日の生活の中から、少しずつ積み重ねて、築いていったものを3年生になってから披露してくれたのです。

 そしてそれは毎年受け継がれていくものだと思っています。46回生が45回生のマネをするという意味ではありません。46回生は46回生として、今まで積み重ねてきたものがあるはずですし、今後も続いていくものだと思います。これからの1年間で、46回生がどんなものを作り上げ、披露してくれるのか。47回生がそんな先輩たちを見ながらどんな歩みを進めていくのかを、心から楽しみにしています。(堀越)

 

 

<今年度最終号>

 早いもので、この号をもって今年度が最後となります。次、君たちがこれを見る時には、学年は、多分一つ上がって、新しく迎えた新入生のことについて書かれているんだと思います。全員がそんな日を迎えるためには、最後の明日のテストと、これまでサボってきた分のツケをクリアーさせなきゃなりませんが、聞くところによると、みんな大丈夫そうなんだけど、気は抜けません。

 さて、それにしても一年振り返ってみると、本当にいろんなことがありました。堀越先生とよく話しています。年度始まりの4月から、色んな事があり過ぎて、どうなるかと思っていたんです。でも、今はどうでしょうか?その頃が嘘のように大望生は落ち着いて生活できているように思えます。それもこれも、色んな事があったからこその成長なのかもしれません。そう考えれば、一つ一つの出来事に意味があり、必要なことだったんだ。そう思えてなりません。

 楽しみなのは来月。学年が一つ上がった君たちのたくましい姿と、新しく迎える20名の仲間たち。現1年生はいよいよ先輩です。どんな先輩になるか楽しみにしています。そして何より、最高学年になる2年生。たった10名に、後輩40名弱。だからこそ、その存在はとっても貴重です。ま、そんな心配をよそに、新入生を迎えると例年の如く、最上級生たちは貫録と言うオーラに包まれることでしょう。

 その最上級生の姿と、ガチガチに緊張している新入生を比べると、上級生はおっさんに見えるんです、そして思います。彼らも2年前は同じような初々しさでいっぱいだったんだよな?多分・・・。(澤野)

 

 

<Welcome to 大望>

 みなさん覚えているでしょうか?皆さんの手元にも届いたはずの「大望館レター」。担任の堀越先生と私の自己紹介文。そして何より手紙の最初の文章「大望館に決まりました」そして先輩となる大望生の顔写真。他にも、持っておいたら便利な物や、寮生活を送るためのいくつかのアドバイス云々・・・。

 この手紙の一番の目的は、「大望生」決まりましたと言う事を伝えるためのものです。でも、もらった新入寮生からしたら興味があるのは、どんな先輩達がいるのか?なのではないでしょうか?去年はニックネームを入れて、写真の配置を考えたりしましたが、今年の物はあまり手を加えないで、シンプルで見やすいものにしてみました。去年のものと比べると、時間は4分の1程度で出来上がったのに、まさに、「シンプル イズ ザ ベスト」去年の労力は何だったんだ?と反省もしました。

 写真を枠に貼り付け、名前と学年を下に付け加えただけのものだったんですが、一度仕上がったところで、大きな間違いに気が付きました。「あ、学年」来年度用だから、一つ上げておかないと・・・。

 と言う事で、果たしてみんなが本当に学年が上がることが出来るのだろうか?と不安に思いつつ、学年を足していったんですが、ここでお詫びをしなくてはなりません。

 出来上がって、よし完璧!と封筒に入れて、既に送った後に気が付いたのです。若干、一名だけ学年が上がっていません。しかも1年生です。他のメンバーが、2年生、3年生となっているのに、一名だけ1年生のまんまです。

 これをもらった新入寮生たちはどう思っただろうか。「一人だけ1年生?」まるで、次の学年に一名だけあがれないのが決定しているかのようになってしまってるんです。本当にごめんなさい。

 さて、気になるのはその一名が誰なのか?です。が、現時点ではナイショと言う事でお願いしたいのです。そして、新しい弟たちが入ってきたら、聞いて下さい。そして話をそこから広げて、よき交わりの時として下さい。今回のことはそのきっかけづくりの一環だったという事で、勘弁してください。(澤野)

 

 

<毎年のこと>

 この時期になると、よく聞かれることです。「次の一年生どんな子?」即答します「わからん!」時にその答えに反して、「だって面接したんでしょ?」なんてことを言ってくる人がいます。

 でもね、よく考えて下さい。入学試験の面接のわずかな時間でその子がどんな子か?分かる人いますか?しかも、みんなもそうでした、緊張しまくってて、よそ行き用の自分丸出しです。(あ、でもそういえば、2年前、全く面接の時に緊張してなかった人がいました。ね、T君)そんな人と面接を数分したからと言って、その人がどんな人か分かったら、その能力は凄いです。

 しかし、私はここで宣言します。わざわざ親元離れ、寮生活をしに来るんです。楽しいだけじゃなくて、色んな事があるのは覚悟したうえで来るんです。そうやってわざわざ寮生活を選ぶ男に悪い奴はいない!!だから、めっちゃええ子達が入って来るんです。これは間違いない。(澤野)

 

 

<礼拝のお話>

M.M  (1年 長野県伊那市)

 今日は映画について話します。僕は映画が大好きです。なぜなら映画を見ると、普段とは違う経験をした気になったり、感動したり、考えるきっかけになったりするからです。僕はその中でも俗にいうB級映画の方が好きな気がします。

 ここで大切なのは、どこまでがA級でどこまでがB級なのかということです。人によって違いますが、僕の中では制作予算が高く、シナリオもしっかり出来ていて、だれが見ても楽しむことができ、しかも感動できたりするのがA級。制作予算が低かったり、ちょっとマニアックだったりするが、ただただおもしろいのがB級ということにしています。もちろん制作予算が低くてもおもしろくしっかりしていて感動できる作品もありますし、逆に制作予算が高く、有名な役者を使っていても『なんだこりゃ』と言いたくなるような作品もあるので、一概にこれがA級だということは難しいです。自分がいいと思って勧めたが、他人にはおもしろくないものだったり、他人が勧めてくるものが、自分には理解できないものだということだってあります。

 なにが言いたいかというと人はそれぞれ違う感じ方を持っています。その中で、自分はこれこそがA級だと思えるものを探すのは大切だということです

 

I.E  (2年 福井県福井市)

 今さらですが、私は「親孝行と火の用心は灰にならぬ前、孝行したい時分に親はなし」という言葉に共感しています。この言葉には親と子に対しての意味があります。なぜこのような言葉を紹介したかというと、先月に起きた出来事が関係しています。

 先月の終わり頃、父の体調がやばいと兄から電話が来て、すぐに北海道の病院に行きました。しかし父は病と一生懸命に戦いましたが、2月27日午前2時10分に天に召されました。肝臓がんと胆管がんを併発し、体に黄色い斑点が出来ていました。胆管が機能しなくなると、体中の老廃物が出せなくなり、体にとどまることになります。

 しかし父はこの状況の中でも、車を運転したり、牧師として説教をしたいと願ったのです。他の人のために、自分を犠牲にする一方で、私には父とは言い難い一面をもった人でした。

 父が死んだと兄から聞いた時、もう逝ってしまったのか、もういないのかと思い、涙は出なかったけど、心にぽっかりと穴があいたような感じでした。もう少し父のそばにいれば、父にもっと孝行すればよかったと父の遺骨を見ながら思いました。

 しかし、この気持ちをずるずると引きずってはいけないと思いました。私はまだ学生でやるべきことがたくさんあります。前に進まなければいけません。最大の親孝行は自分が今を頑張ることだと思いました。

 私は整美委員ですが、前の整美委員を超えることは難しいかもしれません。でも、自分ができる精一杯のことをやります。失敗もたくさんするかもしれませんが、私はやり遂げます。みんなに支えてもらうこともあると思います。その時はどうかよろしくお願いします。

 最後に、みんなに言いたいことは、親に感謝してください、という事です。私に厳しく接して、たまにうざいと思っていたこともあったけど、親がいなくなってからでは何もできません。文句をいう事も、感謝することもできません。だから、何か小さなことでもいいので、『ありがとう』や『おつかれさま』といった言葉を言った方がいいと思いました。私は今後も自分が出来る精一杯のことをやることで親孝行をしていきます。