のぞみ寮通信

大望館

2015/03/09

大望館通信 第233号(3月8日)

<3年生へのラストメッセージ・抜粋>

 今日こうして大望館45回生14名が無事修了証書を受け取れたことが何よりうれしいです。正直、45回生には俺から何かを伝えられたという実感がありません。ただただ、毎日の生活が楽しくて、寮務室とかラウンジでたくさんのことを聞かせてくれて、一緒になってバカ話をしたりして、そんな45回生とのやりとりが本当に楽しかったです。もっとダメな事を注意したりしなければいけなかったのに、色んなところで大望を変えていってくれた君たちに、こっちが甘えていた気がします。

 いよいよ君たちは敬和を卒業して、また一つ大人の世界に飛び込んで行きます。今まで以上の苦しみや悩みも出てくることでしょう。しかし、君たちが過ごした大望館での3年間は、決して楽なことではなかったはずです。大変なことの方が多かったかもしれません。その分他の学校では決して味わうことは出来ない3年間を過ごしたのです。他のどの学校の生徒にも負けないものをそれぞれが持っているはずです。堂々と胸を張って旅立っていって下さい。

 45回生のみなさん、卒業、おめでとう。いつかまた元気な姿を見せてくれることを楽しみにしています。2年間という短い時間だったけど、本当にたくさんの笑いと感動と思い出をありがとう。(堀越)

 

 

<巣立ち>

 3月2日、のぞみ寮3年生63名が巣立っていきました。学校の先生たちは、当該学年を卒業させるとなると、3年に一回しかありませんが、寮の教師は毎年この時を迎えるんです。3年間、同じ屋根の下で、同じ釜の飯を食べた生徒が、ここを巣立っていくんですから、その嬉しさと、寂しさは言葉では言い表すことはできません。一人一人の3年間のドラマを思い返してしまい、思わず目頭が熱くなってしまいます。

 毎年なんですが、次の日の卒業祝福礼拝と比べると、本当に小さな礼拝ですが、感動するのはその小さな礼拝の方です。寮の教師はみんなそうなのかもしれません。私自身も、今年は泣かなくて済むかな?と思っていても、毎年ハンカチが必要になります。

 来年は、46回生、これからあと一年。本当にいろんなことがあると思いますが、その色んな事一つ一つが巣立ちの時の涙に変わるのでしょう。これからの成長に期待しています。(澤野)

 

 

<その働きに感謝>

 のぞみ寮での主役と言えば、そこで生活し成長していく君たちです。その主役が、いきいきと舞台を演出するために、色んな人が力を貸してくれます。それは、親であったり、教師であったり、毎日の食事を作ってくれる人であったり様々な人たちがいます。さて、今日はその一人である施設の人たちに目を向けようと思います。

 大望館、只今改装中です。6部屋にロフト式のベッドを入れます。ただ、3人部屋に作ってある所にもう一つベッドを入れる訳ですから、今ある同じ様な物はサイズ的に入れることはできません。という事で、色々見てついに探し当てました、丁度いいサイズのロフトベッドを・・・。強度もそこそこあります。私が飛んでも跳ねてもびくともしません。力いっぱい揺らしてみましたが、なかなか揺れません。しかも、机は狭くなったものの、今まである物以上に収納スペースがあり、何だか大人の秘密基地みたいな感じです。まあそれは来てからのお楽しみ。予定では来週末に届くのですが、多分誰がそれを使うかは、取り合いになるのではないでしょうか?

 まあ、それはさておき。その新しいロフトベッドを入れるためには、そのスペースを作らなくてはなりません。それが大変です。今まで部屋に入って右奥にある棚みたいな収納用家具を取り外すんですが、素人には到底無理な仕事です。かといって、業者に頼むとそれだけでウン十万円はするでしょう。

 そこで、施設の平松さんに見てもらいました。パッと見たらその仕事がどれだけ大変かすぐにわかりますが、すぐに「やってみましょう!」と粋な返事。もう一つ、取り外すだけではなく、設置してもらわなくちゃならない物があります“コンセント”です。これも、「物が入ったらやりますから」と何だか、工夫してくれるような感じの答えが返ってきました。

 で、只今、通常の業務の合間をみて、大望館で作業に入ってくれています。案の定、スペースを作る作業は一筋縄では行きません。年頃の男の子が40数名過ごす中、ちょっとやそっとじゃ壊れないように頑丈に作ってあります。取り外すなんてこと前提に作っては有りません。何があっても取り外れないよう備え付けてある物を、平松さんと、蛯名さんは、時間を見つけて外しに来てくれてるんです。仕事を増やしてしまいましたが、一生懸命やってくれます。プロです。

 そんなプロに支えられ、大望館は定員数増加に順応しつつあります。春には万全の態勢で、新入生20名を迎え入れることが出来ることでしょう。みんなが学校に行っている、見えない時間、見えないところで、支えてくれる人達の「見えない働き」に感謝することを忘れないでいましょう。という事で、是非、お二人にはどこかで、こちらからも感謝の意を表したいものですね。みんなも学校であったら、きちんと感謝を伝えて下さい。よろしく!!(澤野)

 

 

<試練>

 第5定期テスト・・・。今年度最後のテスト・・・。進級のかかった・・・。何しろ次のテストはいろんなことを想像させてくれるものであることには違いありません。そして、このテストが終わると、今までサボっていた人たちは、そのツケがどーんときます。

 そのツケを必死になってクリアーした人たちのほとんどは言います。「次からは本当に毎回のテストを大事にしよう」

この過程を経て、テスト前にきちんと机に向かう習慣が身に付きます。机に向かうと、意外に出来る自分に気が付き、勉強をするようになります。その結果、上級生に勉強しない人がいなくなるわけです。寮生はよく勉強します。そのキッカケの一つが次のテストとそのテスト後にあるのではないでしょうか?

 普段から頑張っている君にはあんまり関係ないかもね・・・。(澤野)

 

 

 

<礼拝のお話>

O.Y  (2年 兵庫県伊丹市)

 今日は「今を頑張ること」についてお話しします。みなさんは今を頑張れていますか?この質問に対してYESと答える人もいればNOと答える人、そもそも頑張るということがどういうことか分からない人もいるでしょう。

 僕が思う「頑張る」というものは充実感を感じていることや、しんどい思いをしていること、何かに挑戦していることを指します。頑張るものは何でもいいのです。部活であったり、勉強であったり、音楽であったり、打ち込めるものを探して、自ら取り組む姿勢が大切だと思います。今を頑張ると言うことは辛いことかもしれません。しかし、今頑張れば頑張った分だけ、後が楽になると思います。もちろん、後に頑張らなくてもいいというわけではありません。先に頑張って後に備えるのです。

 みなさんはこんな経験はありませんか?重いボールや物を持った後に軽いものを持ったとき、その時だけ特別に軽く感じる、あるいは、自分にとってレベルの高いことに挑戦して成功したとき、今まで出来なかった比較的レベルの高いことに出来るようになっていた。今までの人生を振り返ってみればこんなこと何回もあるでしょう。僕もそんな経験は度々あります。もう少し具体的に例えると10kgのおもりを持っていた人が5kgのおもりを持つのと、何もしてなかった人がいきなり5kgのおもりを持つのでは同じ重さのものを持っているのに前者の方が軽く感じるのではないでしょうか?何が言いたいかは察しがつくでしょう。先ほど挙げた例のように、先に苦を身に付けて慣れておけば、後が楽に感じられるのです。だから、「今を頑張ること」が大切なのです。

 頑張るということは、物事の上達だけではなく、自分を磨くチャンスでもあると思います。僕はテレビに出ているスポーツ選手がみんなかっこよく見えます。それは容姿が整っていたり、スーパープレーを連発するからではありません。もちろんそれもありますが、一番の理由は、頑張っているからです。

 みなさんもそんな事を思ったことが一度はあるでしょう。その通り何かに一生懸命に取り組んでいる人は無条件でかっこいいのです。みなさんもその何かを見つけるために、色んなことに挑戦すればいいと思います。そしてかっこいい人になりましょう。でもたまには息を抜いて休むことも必要です。元気になればまた頑張ればいいのですから。もう少しで新しい1年生が入ってきます。一人ひとりが堂々と背中を見せれるように、頑張っていきましょう。

 

<写真・3年生メイン>