のぞみ寮通信

大望館

2014/07/08

大望館通信 第218号(7月7日)

<テスト週間>

 いつもながらこの期間が来ると思うことです。試験前の勉強に向かう姿はどこに行っても自慢できる。学校見学に来た中学生を寮に案内した時もこのことは強調してお伝えします。すると、保護者の目はいっそう輝いて私を見てくれます。ふと、主人公である中学生を見ると、こっちの方は全く興味なし、まるで他人事、自分がそうなるとは一切思っていないようです。

 自分がそうなると書きました。この中にもいるはずです。中学校生活を振り返ってみると、机に向かうということを一切しなかったという人が。そんな人が今はどうでしょうか?試験前だけだとしても、大嫌いな勉強に取り組めている、そんな自分がいるはずです。

 不思議なものです。全く勉強しなかったあの子が、学年が上がるにつれて勉強するようになる。3年の一番最後のテストなんて、進路も決まっているので、卒業さえできればいいから、手を抜いてもいいはずなのにこれまでと同じように一生懸命机に向かいます。一年生の第一定期テストの時には全く勉強しなかったあの人も、やっぱり一生懸命準備して、高校生活最後の定期テストに向かいます。

 これはなんでか考えました。その理由の一つに、各学年の終わり、進級という現実を目の当たりにし、本当にしんどい思いをして、もうあんな思いをするのは懲り懲りだという理由があります。でも、それだけじゃないんです。実際に勉強してみてみんな感じるんです「案外できるな」。勉強は準備をした分、点数というわかりやすい評価で自分に返ってきます。これまで、何も準備をしないで望むわけですから、当然とてつもなく低い評価で帰ってきます。結果、やる気をなくします。

 が、どうでしょう?高校に入って試験勉強やってみると、「案外オレってやれんじゃん」なんて単純な方程式が成り立ちます。それが、進級のために仕方なくやったとしても、少しでも楽しいと感じることさえできれば、それがきっかけとなります。

 そして何よりも、試験前は寮の雰囲気が変わります。みんな勉強モードに突入します。それは、勉強しないといけない雰囲気とも言えます。あの雰囲気の中で、勉強しないでいるのもかなりしんどいはずです。現に、3年生を見たらわかります。ついこの間まで全く勉強しなかった彼が、机に向かっています。

 もう一つ、テスト週間に入って感じることです。テスト週間は平和です。テスト週間にこれといって大きな問題が起きたことはほとんどありません。みんな勉強に一生懸命でそれどころじゃないからだと思われます。

 さらにもう一つ、これが一番です。勉強をきちんとするようになると、寮生活はもちろん学校生活も落ち着きます。逆も言えます。寮生活、学校生活共に充実して過ごせている人は、勉強も一生懸命やっています。

 高校生の一番やらなくてならないことは何か?間違いなく勉強です。人との交わり方の勉強もしなくてはなりませんが、それは寮生活そのものがその勉強です。君たちが意識してやらなくていけないのは、やっぱり机に向かうことです。

 ほかの高校と違うのは、年がら年中机に向かえとは言っていません。机に向かわなくてはいけない時にしっかりと向かいなさい。また、その思いにしっかりと答えてくれている大望生の成長に感謝します。(澤野)

 

 

 

<部屋替え> 

 今年度初めての部屋替えを行いました。3年生は念願(?)の3年生部屋となり、1、2年生部屋は2年生全員が部屋のリーダー的な立ち位置になり、また新たな気持ちで生活しています。

 毎度のことですが部屋替えをする際は、なるべく今まで交流が少なそうな組み合わせを考えて決めています。同じ屋根の下、凝り固まったグループだけで生活するのではなく、いろんな人とコミュニケーションをとって、友人関係を広げてほしいという想いや願いがあります。今仲の良い友人との関係を大切にしつつ、今まであまり関わりのなかった人、あまり話をしたことのない人との交流の機会にしてほしいと思います。(堀越)

 

 

 

<早いもので>

 フェスティバルが終わって1ヶ月が経とうとしています。すでにテスト期間に入り慌ただしく机に向かっている姿が当たり前になっていますが、そんな姿とちょうど1ヶ月前の君たちがかぶって見えたことから、今さらながら少し振り返ってみます。

 今年も大望館からは、各部門チーフが何人もいて、準備の段階から本番まで本当に忙しい日々を送っていましたね。しかしフェスティバル終了後のみんなの顔に、達成感と充実感がみられたことが何よりうれしかったです。この経験を経てまた少し大人になったのではないかと思います。

 毎年のことですが連合活動に積極的に関わっていけばいくほど、仲間と意見があわないことや連合内や部門内での揉め事・対立があるように思います。しかし目の前のことから目を背けず、正面から問題を受け止めて解決しようと夜遅くまで悩んだりイライラしてしまったり、時に真剣な話合いをするみんなの姿が印象的でした。しかしそんな経験をしてきたからこそ、本番でのあの感動と興奮が生れていることと思います。

 そしてなにより、今年のフェスティバルのラストを飾ったフォークダンスには特に感動させられました。というのは、あくまで私の個人的な記憶ですが、フォークダンスが時間内に1周するのを初めて目の当たりにしたからです。例年、時間が推しているとか、円を作るのに時間がかかりすぎるとか、円が崩れてしまってうまく踊れなくなったりと、何かしらの原因で1周する前に終わってしまうのが当たり前でした。私自身、敬和生の頃のフォークダンスで4分の3周くらいで終わってしまい『1周させろコール』をしていた記憶があります。それが今年、只々驚くばかりのスムーズさがありました。どこを見ても順調そのもののフォークダンスは、見ている人に感動を与えるくらいに素晴らしかったです。本部の的確な誘導に全員が一体になって協力をしていた光景に、今の敬和生の力を見たように思います。感動をありがとう!(堀越)