のぞみ寮通信

光風館

2014/07/07

光風館通信 第424号(7月6日)

< 道を歩み出す決心〜自分探しが恩返し〜 >

 先週6月29日、光風館前担任であるM.K先生の牧師就任式に行ってきました。はじめにこの話を聞いたのは、I.T君(3年)からでした。一か月以上前のことです。「メグさん今度M先生の就任式があって、僕の父がその司式をして、光風館のみんなが行きたいんですけど・・・。」

 その話を聞いて、答えに困りました。「みんな・・・」それは不可能です。2,3年生だけでも29名、バスでも借りないと行くことはできません。さすがに、みんなは無理です。でも、答えに困ったのはそれだけの理由ではありません。のぞみ寮での働きを完結させたM先生に会いに行くことが、光風館生にとっていいことなのか?M先生の就任式を見届けたいこと、それは至極当然のことであるけれど、果たしてそれが・・・。答えは見いだせずにいたんですが、I君の熱い思いに押され、寮長に相談しました。寮長も一瞬その返事までに間がありました。おそらく私と同じことを頭にめぐらせていたはずです。でも、最終的に私の車一台だけ、生徒はそこに乗れる人数のみ。ということでGOがでました。

 私の車は8人乗りですが、生徒は6名のみ、運転手1名。合計7名の予定を組みました。一人の枠は空けておいたのです。それは何故か?どうしても本当に行きたくて仕方のない仲間が増えるかもしれない。その人のために一つ席は残しておいたのです。

 で、結局8名で出発ということになったんです。そう、残り一人の枠が埋まったわけです。その一人とは、なんと、Y.A君(3年)です。光風館47名の中から、6名しか行けないんですから、当然、壮絶な争いが繰りひろげられました。でも、その争いに参加するにも条件があります。時期は惜しくも試験前。行った者は、絶対に赤点を取ることは許されない。プラス一名の枠に入る条件も一緒です。絶対に赤点を取ることは許されない・・・。

 その条件を、決して勉強が得意でないYが、自ら進んで課せるとは、それほどM先生に対する思いが強いということです。これは、連れていくしかありません。ということで、連れていきましたが、大事なのはこの後です。彼は、その責任を全うする義務を果たさなければなりません。これで、いつもの点数だったらそれは話が違います。是非頑張ってもらいましょう。

 少し話がずれてしまいました。M先生の赴任した群馬の教会まで、270km。7名の大事な命を預かっているため、法定速度厳守で3時間15分ぐらいで着きました。朝の礼拝から参加しました。その後、M先生と食事を共にして、就任式。夕方6時に向こうを出て、夜の10時に帰寮。そんなことよりなにより、帰ってきて、つくづく感じたことは、生徒7名だけでしたが、一緒に行って本当によかったということです。しかも、朝の礼拝から参加させてもらったことが、何よりの収穫だったかもしれません。

 M先生は、説教の中でイエスの弟子になった二人についてお話ししました。聖書の中では、イエスに声をかけられると、すぐに弟子になったと描かれているが、そうではなかったのではないだろうか?家族も仕事も友人も故郷もすべて捨てて、キリストに仕える覚悟は相当であっただろう。何故それが言えるのか?それは、現に自身が相当な決意で大事な光風生たちを、のぞみ寮生たちを残して、牧師への道を歩む決心をした経験があるから言えることなんだと、それはまるで光風生に語りかけているようでなりませんでした。その言葉を、どうとらえたかは聞いていませんが、一緒に行った7人の心にも響いたはずです。

 そして就任式。新潟からたった3時間です。思っていたより近く、いつでも会えるなと、少し寂しさが薄らぎましたが…就任式を見て、共に働いた仲間がいなくなった、私の心の穴はすっかり埋まりました。「ああ、やっぱりこの人は牧師の道を歩むべきなんだ」そう感じてなりませんでした。心の中で「いつかまた一緒に」なんてことを思っていたんでしょう。でも、そんな思いがフッと消し去られました。彼の歩むべき道は敬和学園のぞみ寮ではなく、牧師なんだ。この思いは就任式に参加した光風生みんなそう感じたんじゃないでしょうか。彼は彼の道を全うします。君たちも負けないよう、ここでの自分探しをしっかりとやってください。それがM先生への何よりの恩返しです。修了礼拝には必ず来てもらいます。成長した姿を堂々と見せてください。(澤野)

 


< 約束は信頼に変わる >

 今回のテスト実施日は土・日曜日を挟んでいるので、この週末に帰省せず寮で勉強する生徒が多いです。生徒は友愛館で友達と一緒に勉強したり、気晴らしに散歩や日向ぼっこをしたりしています。見かける度に漫画読んでいたり、ネットを見ていたりする「気晴らしが異様に長い生徒」には、声をかけて勉強させています。目の前にあるテストに体当たりで挑めば、楽しい夏休みが待っています。あと少し頑張りましょう!さて、この1週間で気になったことをひとつ書かせてください。

 ある日、ボイラーを消し忘れたので24時前に外へ出ました。光風館の周りには外灯がないし、目の前にある大望館は真っ暗に消灯しているので、夜空に広がる星がいつも綺麗に見えます。しかし、その日は少し違いました。その日は光風館の洗面所・乾燥室の電気が誰もいないのに付いていたからです。(階段やトイレの電気は許容範囲としていましたが、これからは消してください。)

 6月に入ってから夜でも暑くなり寝苦しいので、夜中に館内のブレーカーを落とさずに扇風機の使用を認めています。扇風機以外の電気器具は使わないという夏季限定の約束です。しかしその日、電気を消しに行った時、ひとりが電気スタンドを使用して漫画を読んでいたのです。私はその行為を許すことが出来なくて、この1週間23時になったらブレーカーを落とすことにしました。たかがそれぐらいで「そんなに怒る必要はないでしょ?」と思う人がいるかもしれません。私も高校生だったら、そう感じていることでしょう。

 私は君たちのことを信頼しているから、期待や要望に出来る限り応えます。しかし、その中で私と君たちの間で交わされた約束を守らない人がいれば、正直悲しい気持ちになります。

 のぞみ寮での生活でひとり一人が気持ち良く生活するためには、約束を守ることはとても必要になってきます。共同生活をしていると、他人の悪いところばかりに目を向けてしまいがちです。しかしこの寮生活の中で、けなし合うのではなく『個性を尊重出来る関係』、監視し合うのではなく『注意出来る関係』を築いていってほしいと思います。それを大切に続けていれば必然的に信頼関係は生まれてくると思うのです。(片岡)

 

 

 

 

<礼拝のお話>

S.T(3年) 

 みなさんは「礼拝のお話」について、どう思っているでしょうか?めんどくさいと思って聞き流してますか?ちゃんと聴こうとしているでしょうか?私はちゃんと聴くべきだとおもいます。朝の礼拝での先生のお話や寮でのお話、教会での説教、その人が思ったことや感じたこと、価値観の違いなど考え方の可能性を広げることが出来る時だと思います。

 さらにのぞみ寮には、自分をしっかり持った個性の強い人が多いと思います。ぜひそういう人の話をしっかり聴いてほしいです。自分の知らなかったものや本に巡り合えるかもしれません。敬和学園のHPを見れば、ほかの寮の人の話を見ることが出来ます。ぜひ見てほしいと思います。「自分とまったく歳が変わらないのに、こんな考え方が出来るんだ」と思える話も中にはあるでしょう。

 ぜひちゃんと話を聴いてください。

 

K.K(3年) 

 テストが近づいて来ました。前回、赤点を取った人もいるのではないでしょうか。しっかり勉強して赤点を取らず、自分の進路に役立てていきましょう。

 みなさんは完全燃焼したことがありますか?先日、フェスティバルが行われました。3年生はもちろん、1・2年生もフェスティバルで完全燃焼したことでしょう。私は完全燃焼したつもりでしたが、終わってから数日後にある先生から「完全燃焼していなかったのでは?」と言われました。では、完全燃焼とはなんでしょうか?身体が動かなくなるまで動き続けることでしょうか?声が出なくなるまで叫ぶことでしょうか?正直なところ、私にもわかりません。人それぞれの思う完全燃焼があっていいと思います。しかし、完全燃焼というだけあって、自分の中で後悔だけ残してはいけないと思います。後悔ややり残していることがあれば、それは完全燃焼とは言わないと思います。みなさんも何事にも後悔は残してはいけないと思います。解決出来る問題は早めに解決して、完全燃焼しましょう。遅らせば遅らせる程、後悔は大きくなります。今、後悔している人、自分の力全てを使い、後悔を無くしてください。時には相談も必要です。完全燃焼するためにはストレスは禁物です。言いたいことははっきり相手に伝えましょう。男子・女子どちらにもはっきり言っていきましょう。そうしてどんどん完全燃焼していけば、自然と毎日やりきったと思えるでしょう。高校生活を楽しまないと損です。勉強、部活、寮、学校生活、恋愛、全てに本気で行きましょう。そして完全燃焼して、いい人生を送りましょう。

 

Y.A(3年) 

 今日は「理解することの大切さ」について話したいと思います。理解するということは、寮生活を送る上で重要なことでもあります。寮生活をするにあたって、大変なことを言えばいろいろありますが、その中でも人間関係は特に大事だと思います。僕もそのことで悩むこともありますが、みなさんも感じたことはありますか?

 人との関係を作っていく上で理解し合うことは、大事だと僕は思います。人との関係で一番恐いのは、誤解することであり、誤解されることです。例えば、その誤解で人に嫌われてしまうことになったら、悲しくなると思います。誤解というものは、自分も知らないうちにしてしまうことがあります。みなさんの中にも理解しているつもりでも、実は誤解をしてしまっていることがあるかもしれません。相手のことを知ろうと努力し、相手を理解し、誤解が生じないようにお互い気を付けていきましょう。

 

W.K(3年) 

 みなさんは誰かとケンカしたことがありますか?なぜ人はケンカするのでしょうか。ケンカはお互いの気持ちが分かり合えない時によく起こります。僕もよく、弟とケンカしていました。理由は、ゲームの取り合いでした。お互いゲームがやりたく、どっちも貸したくないのでよくケンカしていました。でも、すぐに仲直りしました。ケンカは一見周りは見苦しいものですが、ケンカしているふたりにとっては、ひとつのコミュニケーションと言えるでしょう。

 みなさん、もしケンカした時は一旦落ち着いて、相手が何をわかってほしかったのかを考えてみましょう。そして、仲直りした時により相手のことがわかっているはずです。もしケンカした時は、この話を思い出してほしいです。

 

Y.H(3年) 

 今日は「確認することの大切さ」について話したいと思います。みなさんは確認をし忘れたことはありますか?私はそれをフェスティバル準備期間中にやってしまいました。私は音響をやっていました。一日目チーフ入場、二日目連合アピール・衣装アピールの曲の締め切りのことを総合チーフや衣装チーフもわかっているものだと思っていました。説明会の時に渡された紙のことを忘れていたので、活動カレンダーと実際の締め切りが違うことに気付いていませんでした。そのあと、数日経って何か違うような感じをしていたのにも関わらず、確認していませんでした。締め切り前日になって女子総合チーフが気付いて、その次の日の昼休みにチーフ入場・連合アピールの曲、放課後に衣装アピールの曲を終わらせました。衣装アピールの提出は、本部に駆け込んだ瞬間に17時の鐘がなりました。そんなこんなでいろんな人に迷惑をかけてしまいました。

 確認を怠ると僕のようになってしまいますので、みなさんはこれからちゃんと確認しましょう。